平成28年12月23日朝日新聞大阪版

 大阪府教育庁は22日、男子生徒の足や腕を蹴ったり馬乗りになったりするなどの体罰を加えたとして茨木市立中学校の男性教諭(36)を減給10分の1(3カ月)の懲戒処分にし、発表した。教諭は前任校でも、体罰をしたとして減給1カ月の懲戒処分を受けていた。

 府教育庁によると、教諭は10月5日、校庭で体育大会の練習中、不真面目な態度を取ったように見えた1年生の男子生徒の髪の毛や耳を引っ張って体育館付近に連れて行き、太ももや右腕を蹴ったり、馬乗りになったりした。生徒は左ひじに全治10日間のすり傷を負ったといい、保護者が学校に連絡し、発覚した。

 教諭は前任の別の茨木市立中学校でも、授業中と部活の指導中に生徒の顔をたたいたり馬乗りになったりしたとして、2012年に処分されている。(石原孝)

 

 

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平成28年12月18日毎日新聞

=福島県郡山市で2016年12月17日午後5時11分、宮崎稔樹撮影福島県郡山市の日本大学東北高校相撲部で顧問を務める20代の男性教員らが、「指導」として部員を硬質のゴム製ハンマーでたたいたり、ノコギリで脅したりする暴力行為を繰り返していたことが日大本部への

取材で分かった。教員は学生相撲の名門・日大相撲部で主将を務め全日本選手権で準優勝している。

けがをさせられ転校を余儀なくされた部員もいるが、教員は処分されておらず、現在も授業を受け持っている。

【宮崎稔樹、土江洋範】  同高によると、教員は2015年度、同高に非常勤の体育教師として採用され、相撲部の顧問に就任。

16年度には正規採用された。  日大本部企画広報部によると、教員は稽古中、男子部員の顔を平手でたたき尻を蹴るなどの行為を繰り返し、ゴム製ハンマーで頭をたたいたこともあった。  また、非正規職員である相撲部の男性コーチは部員が腕立て伏せをする際、体の下にノコギリの刃を上に向けた状態で置き「ちゃんとやらんと刺さるぞ」などと脅していた。  今年5月には部員の1人が稽古後の入浴のため裸になったところを教員がデッキブラシで暴行し、けがをさせた。部員は医師の治療を受け、保護者が高校に連絡。同高は7月に教員に聞き取りをし

「行き過ぎた指導」と判断した。この教員に反省文を提出させ大会の引率など対外活動を自粛させたが、部の指導や体育の授業、クラス担任は続けさせていた。  一方、男性コーチは9月30日付で退職。デッキブラシで負傷した部員は転校した。  しかし、毎日新聞が今月、暴力行為の詳細について日大本部に確認を求めたところ、同高は教員から改めて聞き取りを実施。ハンマーとノコギリの使用について初めて把握したといい、事態を重く見て16日から顧問としての活動を停止させた。  日大本部企画広報部の担当者は「教員は部員を強くしようと思うあまり指導が行き過ぎた。本人も反省している」と説明した。一方で処分をせずに授業やクラス担任を続けさせることについては「(相撲部の指導と)

授業とは関係ない」との見解を示している。  教員は毎日新聞の取材に「何も言えない。日大本部に聞いてほしい」と語り、元コーチは電話取材に「分からない」と話している。

◇部活強化、後絶たぬ体罰  日大東北高のホームページによると、相撲部は過去に全国高校総体(インターハイ)に14回出場。昨年度は

県レベルでは個人戦で上位の成績を残したが、同高によると、部の強化を図るため男性教員が採用されたという。  学校の運動部活動の現場では、「指導」と称した暴力がこれまでも問題視されてきた。2012年12月には大阪市立桜宮高校バスケットボール部主将の男子生徒(当時17歳)が当時の顧問の暴行などが原因で自殺。

元顧問は傷害罪などで懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を受けている。  生徒の自殺後に文部科学省が実施した調査では中学と高校での体罰の4割前後が部活動中だったことが判明しており、各地で「体罰根絶」に向けた取り組みが進められている。だが、13年には愛知県の私立高硬式野球部の監督だった男性が練習中に部員の頭や顔を殴るなどしたとして暴行罪に問われ罰金刑を受ける事件も起きている。

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平成28年12月11日 朝日新聞西部本社版

 福岡大付属若葉高校(福岡市)で吹奏楽部の顧問をしていた芸術科の男性教諭(44)が、女子部員に対して

セクハラ行為を長期間にわたって続けたとして、福岡大は男性教諭を諭旨解雇の懲戒処分にし10日発表した。

処分は8日付。

 福岡大などによると、男性教諭は2000年4月から吹奏楽部の顧問だった。複数の部員にブラジャーのホックを

外して楽器を吹くように指示したり、「好き」「かわいい」などとメールを送ったり、下腹部を触ったりしていたという。

 14年4月ごろ、生徒から別の教諭に相談が寄せられた。この教諭から報告を受けた大学が15年3月、調査を

高校に指示。男性教諭を顧問から外す一方、「生徒が実名を男性教諭に伝えることを望まないため、公正な意見

聴取ができず、ハラスメントの疑いの域を出ない」として厳重注意にとどめていた。

 卒業した部員から今年8月、「実名を出してもよい」と改めて被害の訴えがあった。厳重注意後にもセクハラが

疑われる言動があったとの報告も寄せられたため、大学は再び調査を開始。男性教諭を10月4日付で登校停止

としていた。

 被害者の数や時期、詳しい言動について、福岡大の重冨洋二広報課長は「一切回答できない。回答できない

理由も言えない」と話している。(渡辺純子)

 

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 平成28年12月10日 朝日新聞大阪本社版

 大阪市教育委員会は9日、顧問を務める女子バレーボール部の部員4人に対して、蹴ったり髪を引っ張ったりする体罰を加えたとして、同市阿倍野区内の市立中学校の男性教諭(32)を停職2カ月の懲戒処分にしたと発表した。

処分は11月24日付。教諭は前任校でも、体罰を繰り返したとして、過去に停職10日間の懲戒処分を受けていた。

 市教委によると教諭は今年6月、練習試合中に部員がミスをしたとして、3年生と2年生の計4人に対して、足の裏で太ももを蹴ったり、髪の毛を引っ張ったりしたという。保護者からの相談を受けた校長の調査で発覚した。教諭は「大変な苦痛を与えてしまい、深く反省している」などと話しているという。

 この教諭は2013年12月~14年2月、前任校の淀川区内の市立中学校でも、女子バレーボール部員たちに対して、顔をたたくなどの体罰を繰り返したとして停職10日間の懲戒処分を受けていた。市教委は「一度でもあってはいけない体罰が繰り返されたことは大変申し訳ない。しっかり指導、研修をしていきたい」と話している。

 

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平成28年12月10日 河北新報 

 仙台市青葉区の市立中2年の男子生徒(14)が運動部顧問の50代男性教諭から暴言を繰り返し受け、心身の不調を訴えた問題で、男性教諭が3年生の男子部員にも暴言を浴びせ、保護者が市教委に相談していたことが9日、分かった。
 市教委などによると、男性教諭は日常的に男子部員の名字の前に「ばか」を付け、「ばか○○」と呼ぶなどしていた。

保護者は今年8月、市教委に相談。校長が「教師としての思いや願いが生徒にきちんと伝わる言動をしてほしい」と男性教諭を指導した後は一時、暴言などが減ったという。
 男子部員の保護者が相談した同時期、男子生徒の保護者も男性教諭から受けた不適切な言動や行為を学校に相談。

その後は一時改善したが、男子生徒を無視したり、部活のミーティングに1人だけ呼ばないなど男性教諭の嫌がらせがエスカレートしたため、11月上~中旬に再度、市教委と学校に相談した。
 男子生徒は市教委が11月に全市立学校で実施したいじめに関するアンケートで「男性教諭のいじめをやめさせて
ほしい」旨を回答用紙に記したが、学校に提出していなかった。
 保護者が11月末、学校へ相談に訪れた際に用紙を提出し、学校は事態の深刻さを認識。「教師によるいじめ」として
調査を始めた。
 男性教諭に関する複数の生徒からの相談があったにもかかわらず、男子生徒の心身の不調を招いたことについて、
校長は「男性教諭への指導が徹底できなかった」と語った。
 暴言問題は9日の市議会12月定例会代表質疑で取り上げられた。大越裕光教育長は生徒や保護者に陳謝した上で、
「いじめを生徒に指導すべき教員の今回の行為は許されない。厳正に対処する」と述べた。
 市教委は来週にも男性教諭らから事情聴取し、処分を検討する。

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 平成28年12月9日河北新報

 仙台市青葉区の市立中2年の男子生徒(14)が、同校の運動部顧問の50代男性教諭から「つぶしてやる」といった暴言を浴びせられるなどし、心身の不調を訴えていたことが8日、分かった。同校は「教諭によるいじめ」と認めて男子生徒側に謝罪し、事実関係の詳細な調査を始めた。
 男子生徒の保護者によると、男性教諭は昨年10月ごろから「中途半端で駄目なやつだ」と繰り返し発言。

男子生徒だけに早朝練習を命じたり、正当な理由がないのに執拗に怒鳴ったりした。男子生徒を部活のミーティングに呼ばず、無視することもあったという。
 男性教諭は今秋、県の強化選手に選ばれた男子生徒に対し、他の部員の前で「つぶしてやる」と発言。

男子生徒は11月末ごろから精神的に落ち込み、朝から泣きだしたり、眠れなくなるなど心身に不調が現れ、登校にも支障が生じたため通院した。
 校長らは保護者から報告を受けて謝罪。男性教諭は「私の言動でつらい思いをさせ、本当に申し訳ありません」

と述べたという。校長によると、男子生徒の素行は模範的で教諭に怒鳴られる理由はなかったという。
 校長は取材に対し、「生徒本人の気持ちや心身の不調を考えると、(いじめ防止対策推進法に基づく)学校の
いじめ防止基本方針の『重大事態』と受け止めている」と話した。
 保護者は8月にも男性教諭の暴言を学校に相談し、一時改善したが、その後、事態は再燃した。現在は顧問を
外れ、男子生徒が男性教諭の授業を受ける際は、校長や教頭らが教室内で見守っている。市教委は学校からの調査結果を受けて、男性教諭の処分を検討するとみられる。

◎防止法 教職員のいじめ想定せず
 いじめ防止対策推進法は児童生徒間のいじめが対象で、教職員による児童生徒へのいじめは想定していない。

ただ、今回のケースは同法がいじめと定義する「心理的、物理的な影響を与え、(被害者が)心身の苦痛を感じている」行為にほかならず、学校側は同法の「重大事態」に準じた対応に踏み切った。
 同法は、いじめにより児童生徒の「心身などに重大な被害が生じた」「相当な期間、学校を欠席することを余儀なく
された」疑いがある場合を重大事態とし、教委や学校による調査を義務付けている。
 子どもの人権問題に詳しい藤田祐子弁護士(仙台市)によると、教職員による暴言などは民法の不法行為や国家
賠償法で本人や自治体の責任を問うケースが多いが、悪質な場合は刑法の名誉毀損罪や侮辱罪に当たる可能性もあるという。
 教職員の心ない言葉で児童生徒に深刻な苦痛を与えるケースは11月、新潟市でも起きていた。東京電力福島第1
原発事故で福島県から同市に自主避難した小学4年の男子児童が、担任教諭から名前に「菌」を付けて呼ばれ、不登校となった。

 

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平成28年11月10日 岩手日報

バレー部顧問の暴力提訴 盛岡・県立高の元部員ら

  盛岡市内の県立高校のバレーボール部顧問だった当時30代の男性教諭が2008年、男子部員に暴言や暴力行為を行ったとして、元部員と両親が県と教諭に約200万円の損害賠償を求める訴訟を起こしていたことが9日、分かった。原告側は暴力などで部員に心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負わせたなどと主張。県は「事実関係に相違がある」として棄却を求めている。

 同日開かれた県議会商工文教委員会(高橋但馬委員長)で県が明らかにした。訴状などによると、教諭は体育教官室に元部員を複数回呼び出し、数時間どう喝し、髪を引っ張るなどした。ほかの部員がいる場でも暴力があったといい、元部員は不登校になり医師にPTSDと診断された。

 商工文教委は10日、第三者委員会の設置を求めるかを議論する。

<バスケ部コーチが生徒に体罰>

 北上市内の県立高校のバスケットボール部コーチを務める男性教諭が今春、チームの男子生徒に体罰を加えていたことが9日分かった。

 県教委や学校関係者らによると、男性教諭は対外試合の際、男子生徒に対し、部員ら大勢の前で突き飛ばすなどの体罰を加えた。生徒にけがはなかった。教諭は他の生徒にも暴力をふるっており、県教委は懲戒処分を検討するとみられる。

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平成28年3月18日付千葉日報

校庭60周、児童に「バカ」 体罰で小学校教諭厳重注意 松戸市教委

  松戸市の市立小学校で、児童への体罰や暴言があったとして、5年生の学級を担任する50代の女性教諭が、同市教委から厳重注意を受けていたことが17日、学校や市教委への取材で分かった。

校長と教諭は保護者や児童に謝罪、本年度内はクラス担任を続けている。

 学校が児童に行った調査によると、教諭が昨年4月に担任に就いて以降▽組み体操の練習中、男子児童のサッカーのすね当てを顔に投げつけてけがを負わせる▽口答えをした児童の頭を後頭部が壁にぶつかるほどたたく▽テストで間違えると校庭を最大60周走らせる-などの体罰を繰り返した。また、日常的に児童に「バカ」と言うなどしたという。

 ことし1月、保護者から是正を求める訴えが市教委にあり、学校に調査を命じて発覚した。

学校は調査結果を受けて同月25日に学級の臨時保護者会を開き、不適切指導を認め校長と教諭が謝罪。今月14日付で市教委が教諭を厳重注意し、処分結果は校長から保護者に書面で報告した。

 市教委学務課によると、教諭は「指導力のあるベテラン」と評価されていた。市教委の調査に対し、教諭は「自分の指導におごりがあった」と認め、反省しているという。

 

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平成28年3月4日朝日新聞

全柔連、帝京科学大を部内暴力で処分 「継続的」と認定

帝京科学大学(東京都足立区)の柔道部で、上級生が下級生に継続的に暴力行為をしたとして、全日本柔道連盟(全柔連)は3日、同部の乙黒靖雄・前部長に1年の指導禁止、暴力を振るった男子部員6人に3カ月~1年の公式戦出場停止処分を科したと発表した。

全柔連によると、昨年12月1日に寮の食堂で、3年生部員が2年生部員を殴り、あごの骨が折れる1カ月のけがを負わせた。ほかに5人の4年生部員も、この2年生部員ら複数の下級生に暴行したことを確認。うち1人の4年生は2014年から暴力行為を繰り返していたという。骨折した2年生部員は退学した。

全柔連は、3年生部員に1年間、複数回の暴力を振るった4年生に半年、4人の4年生に3カ月の登録停止を処分。全柔連は乙黒前部長が昨年11月中旬、4年生部員を集めて「(この2年生部員を)厳しく指導しろ」と指示したとしている。全柔連の近石康宏専務理事は「部長は個々の暴行事案は知らなかったと言うが、監督責任は大きい」とした。

また、大学側は独自の調査委員会の結果、乙黒氏を1月に部長職から解任。殴った3年生を停学4カ月などとしている。

全柔連は13年から暴力根絶に取り組んできており、近石専務理事は「憤りを禁じ得ない。(再発防止に)大きな声で訴えていくしかない」と話した。

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平成28年2月27日神戸新聞

「部活副顧問が暴行」元村野工高生、賠償求め提訴

部活の副顧問に殴られて目に障害が残ったとして、神戸村野工業高校(神戸市長田区)の元男子生徒(18)が副顧問と学校を相手に総額約1300万円の損害賠償を求めて神戸地裁に提訴したことが26日、分かった。元生徒は刑事告訴もしており、長田署は今月上旬、副顧問を傷害容疑で書類送検した。

提訴は昨年10月20日付。訴状などによると、元生徒は同校の少林寺拳法部に所属。2年生だった2014年9月ごろ、顧問不在で副顧問の指導を受けていたが、これまでの練習メニューと違ったため、顧問に相談した。その翌日の同月11日朝、副顧問に「何をちくったんや」と目の付近を殴られるなどし、目の前を虫が飛ぶような錯覚がある「飛蚊(ひぶん)症」を患った、としている。

元生徒の母親(47)は「感情で教師が殴ったと聞き、信じられない思い。その後の対応でも学校側の誠実さが感じられなかった」と主張。同校は治療費を支払い、副顧問を減給10分の1(3カ月)とし、現在も部活指導を自粛させている。「本校の教諭が生徒にけがをさせたことは申し訳なく、おわび申し上げる。係争中なので中身はコメントできない」としている。

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