平成30年10月12日付朝日新聞滋賀版

大津いじめ自殺7年 父親「意識薄れること危惧」

大津市で2011年、いじめを受けて自殺した市立中学2年の男子生徒(当時13)の命日にあたる11日、男子生徒の父親(53)と越直美市長らが大津市役所で会見を開いた。

父親は、事件が風化していくことと、学校現場で意識が薄れていくことに懸念を示した。

父親は「7年は経っても親族の思いは変わらないが、外からは過去のことと思う人もいる。(事件が)風化し、学校現場への意識が薄れることを一番息子も危惧していると思う」と語った。

大津のいじめ事件をきっかけに、いじめ防止の組織の設置などを学校や行政に求める「いじめ防止対策推進法」ができた。父親は法施行から5年が経ったが、いまだにいじめや教師による体罰で命を落とす子どもがなくならないと指摘した。「息子も腹立たしく思っているのではないか」と無念さをにじませた。

さらに父親は「保護者も法を理解し、子どもにいじめ防止を注意喚起するべきだ」と訴えた。そのうえで、「学校や行政が(法に基づく)責務を履行しているのかを見ていく必要がある」と話した。

市は昨年11月、いじめをなくす取り組みの一環で、無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使った相談窓口を設けた。父親は「名前を出していじめにあっているとは言えないことが多い中で、

(LINEの相談窓口は)評価できる」と述べた。

越市長は「教員の意識改革や、学校でのいじめの組織的対応などについて、今後も全力で取り組んでいく」と決意を語った。越市長はこの日朝、市役所で市教育委員会の職員ら約45人と黙禱した。(石川友恵)

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平成30年5月9日付京都新聞

自死生徒の父「子ども救う判決を」 大津いじめ訴訟が結審

大津いじめから

訴訟が結審し、会見で心情を語る男子生徒の父親(大津市梅林1丁目・滋賀弁護士会館)

大津市で2011年10月、いじめを受けていた中学2年の男子生徒=当時(13)=が自殺し、遺族が元同級生3人と保護者に計3800万円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が8日、大津地裁(西岡繁靖裁判長)であり、結審した。判決は11月6日。

争点はいじめと自殺との因果関係で、遺族側は男子生徒がいじめを苦に自死したと主張。元同級生側は尋問で「遊びだった」などと証言し、いじめがあったとの認識を否定している。

この日の最終意見陳述で男子生徒の父親は「いじめ行為は子どもを傷つけ、疲弊させる。多くの子どもが安心して教育を受けられる助けとなる司法判断を心から期待する」と述べた。

閉廷後、記者会見した父親は「自死する子どもを救う判決なら息子も喜んでくれる」と期待感を示す一方、元同級生については「20歳になる前に猛省して社会に出てほしいが、自分のしたことにしっかり向き合えていないのは残念」と印象を語った。

遺族は12年2月、元同級生らとともに大津市も提訴していたが、15年3月に和解している。

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平成29年11月29日朝日新聞滋賀版

元同級生ら「いじめなかった」大津・中2自殺訴訟

 

いじめを受けて2011年10月に自殺した大津市立中学2年の男子生徒(当時13)の両親が、当時の同級生3人らに損害賠償を求めた訴訟の弁論が28日、大津地裁(西岡繁靖裁判長)であった。当時の担任教諭のほかに、2人目の元同級生とその母が法廷に立った。元同級生は「(男子生徒に言いたいことは)ない」と述べ、3人とも「いじめはなかった」と証言した。

元同級生は原告側の弁護士から「教科書を破ったのか」「金を要求したか」などと男子生徒に対する行為を問われたが、「覚えていない」「ないです」などと繰り返した。「なにをすればいじめか」との問いに、元同級生は答えなかった。

一方、被告側弁護士は、元同級生が男子生徒の自殺する3日前に家を訪れ部屋を荒らしたとされる行為を質問した。

元同級生は「部屋で(男子生徒と)一緒に、学校と同じようにプロレスごっこや『こかしあい』をして遊んでいた」と述べ、男子生徒の姉らが9月の弁論で証言した内容を否定した。

「(男子生徒に)言いたいことはありますか」。男子生徒の父親にこう聞かれると、元同級生は「ないです」と即答した。

元同級生の母親も証言した。男子生徒が自殺した日のことを聞かれると、声を詰まらせた。母親は「息子の友達が命を絶った驚きとショック、息子の気持ちを考えると悲しかった」と述べた。

男子生徒の父親から「謝罪の気持ちを抱いたことはあるか」と問われると、「いじめがあったかどうかが、この法廷で明らかになってほしい」と述べた。

 

当時の担任も証言

男子生徒と元同級生の当時の担任教諭も証言した。

担任教諭は中2の時に男子生徒の担任になった。引き継ぎの際、父親から叩かれるなどの暴力を受けていたと聞かされていたという。担任となり、男子生徒が「家に帰りたくないので野宿をしている」との話も当時、聞いていたという。

被告側の弁護士には、男子生徒が自殺した理由を問われた。担任教諭は「家で何かあったんだろうかと思った」「いじめが原因とは全く思っていなかった」と話した。

原告側の弁護士からは、男子生徒が元同級生から顔に落書きをされ周囲から笑われているのを見た時の心境を問われ、担任教諭は「気の毒だと思った」「そういうことはするなよと言ったと思う」と述べた。

最後に、「こうできていたらなと思うことは」と尋ねられ、「父親が嫌だとか家に戻りたくないとか聞いたときに、何か手助けできなかったかなと思う」と結んだ。

次回は12月14日。別の元同級生とその保護者3人が出廷する予定。(藤牧幸一、石川友恵)

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平成29年11月8日朝日新聞大阪本社版
大津いじめ訴訟、元同級生が証言 傷つけた認識「ない」

 いじめを受けて2011年に自殺した大津市の中学2年の男子生徒(当時13)の両親が、元同級生3人らに損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が7日、大津地裁(西岡繁靖裁判長)であり、元同級生1人が初めて法廷で証言した。いじめの認識は否定したが、「彼に謝りたいこと、言いたいことはある。6年間忘れたことはない」と語った。
 亡くなった生徒の両親は、大津市と元同級生らを相手取り、約7700万円の損害賠償を求めて12年に提訴した。
15年に市と和解したが、元同級生らとの訴訟が続いている。
 この日の法廷は公開だったが、被告の元同級生の男性が傍聴席側から見えないよう、ついたてで遮られた。元同級生は「(亡くなった生徒を)身体的にも精神的にも傷つけたという認識はあるか」と問われると、「ない」と答えた。元同級生の父親も初めて証言に立ち、「仲良く家でゲームしていた様子も見ていた。首を後ろから絞めるなどの行為があったとしても、その場の雰囲気もあるし、すべてがいじめとは限らない」と述べた。(石川友恵)

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平成29年10月12日朝日新聞滋賀版
大津中2いじめ自殺から6年、父親が会見
大津いじめから6年
会見で心境を語る男子生徒の父親(左)=大津市役所

 いじめを受けていた大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が自ら命を絶ってから6年がたった11日、男子生徒の父親(52)と越直美市長らが同市役所で会見を開いた。父親は、いじめによる子どもの自死がなくならないことを挙げ、「いじめ防止対策推進法の施行前と変わっていない」と訴えた。推進法が風化しているとの懸念も示し、いじめをなくす取り組みの強化を呼びかけた。
 父親が会見の冒頭で触れたのは、男子生徒の死から6年たった今も、いじめや体罰などで命を落とす子どもがなくならないことの悔しさだった。
 父親は「いじめ行為が人の命を奪いかねない認識がない」などと述べ、首長や教育長らリーダーの規範意識が低いと非難した。自治体によっていじめ対策に差が出ているとし、「(大津)市のいじめ問題の取り組みを日本全国に波及させてほしい」と語った。
 男子生徒は生きていれば今月25日で20歳の誕生日を迎えていた。「成人式に出て社会人になる姿を見たかった」などと、ハンカチで涙を拭いながら話した。
 推進法ができて4年。父親は「息子が命がけで作った法律。本当にこれが子どもの命を守る法律になるまで、私はそれを見届ける使命がある」と前を向いた。
 越市長は「亡くなられた中学生のつらさや無念さを忘れてはいけない。いじめ対策には終わりはない」と決意を語った。越市長は市役所でこの日朝、約50人の市教委職員らと黙禱した。(北川サイラ)

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平成29年8月8日朝日新聞
いじめ相談、LINEでカウンセラー対応 大津市試行へ
いじめLINE
LINEでのいじめ相談のイメージ(LINE社提供)
いじめ相談、LINEでカウンセラー
 いじめ防止に関する協定を結んだ越直美・大津市長と出沢剛・LINE社長=7日、文部科学省

 2011年にいじめによる中2男子の自殺があった大津市が、LINEでいじめの相談ができる仕組みを試験的に導入することになり、越直美市長とLINEの出沢剛社長が7日、文部科学省で協定を結んだ。11月から来年3月末まで、モデル校の生徒約3千人を対象に相談の投稿を受け付け、カウンセラーが対応。将来の全国展開も想定する。
 大津市はいじめによる自殺を機に、いじめ対策を進めており、LINE側が提案した。モデル校の市立中の生徒に相談用アカウントを登録するためのQRコードを配布。平日の午後5時から午後9時まで、大津市が委託するカウンセラーが生徒からの投稿にメッセージを発信したりして対応する。SNSによるいじめが増えており、その文面の画像を貼り付けて投稿して相談することもできる。
 越市長は「専門家の助言を得ながら結果を検証したい」とし、出沢社長は「今回の取り組みをきっかけに全国に広めていきたい」と語った。
 総務省の16年の調査では、10代は平日1日平均でソーシャルメディアを58・9分利用し、携帯通話時間の2・7分より圧倒的に長い。一方で、いじめの相談窓口は電話が中心のため、子どもたちにより身近なLINEに窓口を設け、いじめの実態把握や防止につなげる狙いがある。文科省も身近なSNSに対応した相談体制を検討している。(水沢健一)

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平成29年6月29日朝日新聞滋賀版

「いじめは幸福の権利を奪うもの」 大津で授業

大津石川弁護士

いじめ防止の授業をする石川弁護士=大津市仰木の里4丁目

小中学校に専門家らを招き、いじめの問題とその防止について考える授業が28日、大津市で始まった。
市などによると、2011年に市立中学2年の男子生徒がいじめを受けて自殺した事件をきっかけに、市はいじめ防止行動計画を策定。今年度から実施している2期目の取り組みの一環として、今後、弁護士や警察関係者らを講師に迎え進めるという。
この日、同市仰木の里4丁目の仰木の里小学校では県弁護士会の石川賢治弁護士が、5、6年生約60人を前に授業をした。1994年にいじめを受けて自殺した愛知県の中学2年の男子生徒の遺書を紹介。「中1になったら(いじめが)ハードになって、お金をとられるようになった」「スミマせん。もっと生きたかったけど」などと文面を読み上げて「憲法には誰もが幸福を追求できる権利とある。いじめはその権利を奪うもの」と訴えた。
6年の谷口泰地君(11)は「いじめは絶対にやってはいけないと思った。ちょっとしたちょっかいでもいじめにつながるかもしれない。人それぞれとらえ方が違う。気をつけたい」と話した。(石川友恵)

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【10月16日付 朝日新聞大阪本社版】

2011年、大津市立中学2年の男子生徒(当時13)がいじめを受け自殺した問題を受け、市教育委員会は15日、子どもの心身に重大な被害をもたらしたいじめなどに関して学校が児童生徒に実施するアンケート結果について、被害者側に開示する基準案を策定し、明らかにした。いじめと確認すれば加害者名を被害者側に提供すると明記している。
市教委によると、いじめ防止対策推進法は被害者側への対応について「必要な情報を適切に提供」と規定しているが、提供する情報の範囲は定めず、これまで開示基準を定めた自治体もないという。文部科学省によると、各教委が個別のケースに応じて判断している。
市教委は、被害者側にとって加害者名を「事実に関する情報の要素として不可欠」と判断。
いじめを助長したと考えられる児童生徒の氏名も「必要な場合は伝える」とした。アンケートに答えた児童生徒の名前は原則提供せず、伝聞情報は事実確認できなければ伝えないとした。
中2の男子生徒が自殺した11年のいじめ問題で、全校生徒へのアンケート結果を情報公開請求した遺族に対し、市教委は大半を黒塗りで開示。遺族が市を相手取った損害賠償請求訴訟で、大津地裁は14年1月の判決で「個人情報保護条例の解釈を誤った違法性があった」と認定した。
開示基準は今月中に策定を終え、各校に周知する。(奥令)
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【京都新聞】

いじめ調査、被害者に開示へ 大津市教委、加害者名も

いじめなど重大事案が起きた場合に学校が子どもたちに実施する調査について、大津市教委は公表基準を新たに設ける。特に、被害者やその保護者などに対しては情報公開請求を受ける前に事実関係を伝えるほか、いじめなどの行為が確定すれば、被害者救済の観点から被害者に対し加害者氏名などの情報も開示する。
学校による調査結果は「今後の調査に支障が出る」などとして被害者に事実関係すら開示しないケースがあり、全国的に問題となっている。公表基準を設けるのは大津市が初めてで、近く決定し各学校に伝える。
公表基準案によると、公表対象は、いじめによる自殺や心身への被害、不登校などのほか、体罰や恐喝、学校内での事故など、重大事案についての調査結果。
被害者側に公表する範囲は、いじめなどの事案のあった時期や内容、加害者の氏名、学校の対応など、調査で明らかになった事実関係。被害者本人の個人情報なども伝える。伝聞などで事実を確認できなかった情報や、調査に回答した子どもの氏名は開示しない。
被害者側の意向に沿った調査とするため、調査前に調査実施の承諾や情報開示の範囲、公表時期などについて、被害者側と協議する。調査対象となる子どもの保護者にも情報開示の範囲などを事前に説明する。
2011年10月に市内の中学2年の男子生徒がいじめを苦に自殺し、大津市教委はその際の調査結果を
事実上非開示とした。遺族が情報開示を求めて訴え、大津地裁が14年1月に違法性を認定。市教委は「原因を知りたいという遺族の心情を損なった」と謝罪し、文部科学省も明確な公表基準を策定していない
ことなどから、公表基準づくりを進めていた。

■全国基準になり得る
大津いじめ事件で遺族の代理人を務める石田達也弁護士の話 公表範囲は全国的にばらつき、どこに住んでいるかで著しく差がある。大津市は開示できる最大限の範囲を示したといえ、意義は大きい。
文科省とも協議の上で作成したといい、全国基準になり得る。被害者救済の視点を入れたのも画期的だ。
被害者に加害者情報が開示されないと、被害者側は訴訟も、対応を求めることもできなかった。加害者情報
開示には慎重な声もあるかもしれないが、開示は加害者にとっても事実に向き合って内省し、更生する
きっかけになるはずだ。
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【NHK大津放送局】

大津市がいじめ調査公表基準案

大津市教育委員会は、いじめによる自殺など子どもたちに大きな影響が出た場合に行う調査について調査対象となる事案や結果の公表の基準などをまとめた案を示しました。
4年前、大津市で中学2年の男子生徒がいじめを苦に自殺した問題では、学校が全校生徒に行ったアンケートの結果を生徒の保護者に開示した際教育委員会がほとんどを黒塗りにするなどしたため遺族が精神的な苦痛を受けたなどとして賠償を求める訴えを起こし、市が敗訴しています。
また、生徒の自殺がきっかけとなって作られた「いじめ防止対策推進法」ではいじめによる自殺など子どもに重大な事態が起きた場合、学校などが調査を行い、事実関係を保護者や子どもに伝えることを義務づけています。
これらをふまえ、大津市教育委員会は、学校によって対応にばらつきがないよう調査の対象や結果を公表する際の基準を作り、その案を15日の教育総合会議で初めて示しました。
案では、調査の対象をいじめによる自殺だけでなく、暴行や恐喝、体罰それに、学校生活に関わる事故で原因がわからなくても子どもの命や心身に重大な影響が生じた疑いがある場合などに広く適用するとしています。
そして、結果については、個人情報を判別できないよう転記して資料の一覧を提供するなど極力、開示する仕組みにしたとしています。
教育委員会によりますとこうした基準の作成は、全国でも珍しいということです。
大津市教育委員会の井上佳子教育長は、「この基準を作ることで、どの学校でも同じレベルで公表できて
大変意義がある」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2065662671.html?t=1444983894439

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【10月12日付 京都新聞】

いじめを苦に男子生徒が自殺してから4年目の11日、黙とうをささげる桶谷教育委員長(右)や越市長(右から2人目)ら=大津市役所

大津市の中学に通う男子生徒=当時(13)=がいじめを苦に自殺してから、11日で4年となった。大津市役所では、市教委や市職員ら35人が集まり黙とうをささげ、いじめで苦しむ子どもをなくすため、徹底した対策に取り組む思いを新たにした。
市はこの日を「行政の重い責任をあらためて認識し、二度とこのような事件が起こらないよう取り組んでいく日」と位置付けている。黙とう後、越直美市長は「いじめ対策は当然、市や市教委、学校が行うが、市民の皆さんもいじめをなくす輪の中に入ってほしい」と、全市的に取り組む必要性を訴えた。
市や市教委はこの間、各学校にいじめ対策担当教員を配置するなど対策に力を入れてきた。いじめの相談、認知件数も年々増え、従来なら表に出なかったようなケースも把握できるようになってきているという。
桶谷守教育委員長は「一定の効果はあったが、まだ道半ば」と振り返り、越市長も「組織や制度は変わったが、最後は一人一人の意識が変わるまでやらないといけない。対策が子どもに届いているか、私たちが子どもの声を聴けているか、徹底して取り組む」と述べた。

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【10月10日付 京都新聞】

息子の自殺から間もなく4年を迎えるにあたり心境を語る父親(大津市役所)

いじめを苦に2011年に自殺した大津市の中学2年の男子生徒=当時(13)=の父親(50)が9日、大津市役所で会見した。男子生徒の死を受け、国はいじめ防止に向け法整備もしたが、依然としていじめが原因とみられる自殺が全国で相次ぐ。父親は「息子が亡くなった時と変わらない現状が今なお存在している」と、やりきれない胸の内を明かした。11日には、男子生徒の4回目の命日を迎える。
大津市の事件以降、国は13年にいじめ防止対策推進法を施行し、全国の自治体や教育委員会にいじめ防止基本方針の策定など対策を求めてきた。しかし、今年7月に男子中学生が自殺した岩手県矢巾町では、町教委が基本方針を策定したのに生かされないなど、いじめを防げず生徒が命を落としたとみられるケースが繰り返されている。
父親は同町をはじめ、事件の起きた各地の教育委員会と事件を防ぐため話し合いを続けている。
その中で「なぜかどこでも教師は事案を認識していたのに抱え込んでいたり、学校長や教育委員会の責任が問われないことが多い」と指摘。問題点として「いじめは発生してはならないという上からの圧力があるように強く感じた」という。そのうえで「いくら法整備が行われても、教育従事者の意識が変わらなければ生徒の命を救うことはできない」と訴えた。
会見には越直美市長らも出席。来年9月の同法見直し時期を見据え、遺族、市、市教委が連携し、国に対策の実効性を高めるため法改正などを求める方針も表明した。
事件をめぐっては、大津家裁が14年3月、いじめたとされる同級生3人のうち、2人を保護観察処分、
1人を不処分とした。民事裁判で損害賠償を求めた遺族は今年3月に市と和解したが、同級生側との訴訟は続いている。
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【朝日新聞滋賀版】

「法が形骸化」遺族が会見 いじめ自殺から4年

会見で心境を語る男子生徒の父親=大津市役所

いじめを受けた大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が自殺して11日で4年になる。生徒の父親(50)が9日、越直美市長らと大津市役所で会見し、「いじめが原因で命を落とす子どもは後を絶たない。息子が亡くなった時と変わらない現状が今なお存在している」と思いを語った。
父親は、全国で起きるいじめ問題の現場に足を運び、遺族らと連携して教育委員会との交渉にあたるなどしている。
会見では生徒の自殺などを受けて2013年に成立した「いじめ防止対策推進法」に言及。今年7月、岩手県矢巾町でいじめを受けた中学2年の男子生徒が自殺した問題を挙げ、「法が命を守ってあげられなかった」「法と施策は簡単に形骸化することが明らかになった」と述べた。
また山形県天童市でいじめを受けた中学1年の女子生徒が14年1月に自殺した問題で、今月5日に第三者委員会の報告書がまとまったことに触れ、「第三者委が調査を終えるのは1年を超えるケースがほとんど」と指摘。国に対し、重大事案が起きたときの第三者委のすみやかな設置を求めていく方針を明らかにした。
「息子に背中を押されるように真相究明を求め、国への法整備を求めてきた」と4年を振り返り、「なぜ息子を救えなかったのか」と涙をぬぐう場面もあった。

■「徹底して子の声聞く」越市長
「組織や制度は変わったが、まだまだ、教員一人一人の意識が変わるまで徹底して子どもの声を聞く」。
越市長は会見で、引き続きいじめ対策を重要課題として取り組む決意を述べた。
市教委はいじめにつながる子どもの小さな変化を見落とさないように、13年度から市立小中学55校に
「いじめ対策担当教員」を配置した。忙しい学級担任をさせず、相談内容を市教委に伝えて助言を仰いだり、協議のまとめ役をしたりする。各校ではいじめ対策委員会を常設し、教員間で子どもの情報を共有している。
また、いじめ問題で市教委の事実究明が後手に回り批判を受けたことから、市長部局に「いじめ対策推進室」を設置。弁護士や臨床心理士ら5人が電話や手紙などによる相談にあたる。
市教委によると、市内の市立小中学校のいじめ認知件数は11年度からの4年で、60件から423件と増えた。
市と市教委は、教員の問題意識が高まったことや、子どもが相談しやすい環境になったことが増加の要因と
みている。会見に同席した市教委の桶谷守・教育委員長は「まだ道半ば。いじめ問題に組織で対応できる態勢をつくっていく」と述べた。(奥令)

〈大津いじめ問題〉
男子生徒の自殺から9カ月後の12年7月、中学が実施した全校生徒へのアンケートに「自殺の練習をさせられていた」との記述があったことが発覚。市の第三者調査委員会は13年1月、「いじめが自殺の直接的要因」とする報告書をまとめた。今年3月、遺族が市や元同級生側に損害賠償を求めた訴訟で、遺族側と市が和解。元同級生を相手取った裁判は現在も続いている。
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【読売新聞滋賀版】

大津中2自殺4年 いじめ、教育者が意識を ◇父親が会見「現状変わらず」

いじめを受けていた大津市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自殺し、11日で4年となるのを前に、男子生徒の父親(50)が越直美市長らと9日、市役所で記者会見し、再発防止に向けて教育現場の
意識強化と法制度の見直しを求めた。(池内亜希)
会見の冒頭、父親は「息子が亡くなってから『いじめで命を落とすのは僕を最後にしてほしい』と言われているような気がして、いじめの真相究明や国への働きかけをしてきた」と振り返った。
大津市の事件後も、いじめによる自殺は後を絶たず、父親は各地で遺族を支援してきた。いじめを訴えていた中学生が7月に自殺した岩手県矢巾町に赴いた際は、息子の死がきっかけで2013年9月に施行された「いじめ防止対策推進法」に基づく基本方針が、町や学校で作られていたにもかかわらず、悲劇が防げなかった現状を目の当たりにした。
会見では、「息子が亡くなった時と変わらない現状が今なお存在している。いくら法整備が行われ、素晴らしいマニュアルが作られても、教育者の意識が変わらなければ命は救えない」と強調。
文部科学省が結果を公表しているいじめに関する調査についても、「学校が『問題は解決した』と判断すれば、被害に遭っている子どもが『解決していない』と思っていても問題としてカウントされない」と指摘し、子どもたちのサインを見逃さず、校内や関係者間で問題を共有するよう求めた。
重大事案発生時、外部有識者らでつくる「第三者調査委員会」が、各地でスムーズに設置されていないことにも
言及。同法の見直しに向け、設置要綱のモデルを大津市と検討し、年内にも国へ示していく決意も語った。
市教委関係者らと会見に同席した越市長は「法整備後も、大津市の反省、教訓が生かされていない実態がある。
法改正の必要性を共に訴えていきたい」と述べた。
◇認知、最多1331件 「教員が発見」3割未満
文部科学省の児童生徒の問題行動調査(2013年12月現在)によると、県内の国公私立小中高、特別支援学校のいじめ認知件数は、過去最多の1331件(前年893件)、1000人あたりで7・8人(同5・3人)となっている。
調査では認知件数の95%で「問題が解消している」と報告されているが、認知されないまま深刻化する事態も考えられ、引き続き教委や学校、家庭などが連携した対応が必要だ。常に子どもたちが相談しやすい環境を整えることも重要になる。
県内では、いじめ発見のきっかけで、「教職員らが発見」が28・2%(全国68・1%)と低く、県教委は「早期にいじめの芽を摘むため、家庭などと連携し、更に子どもたちとの信頼関係を築いていきたい」としている。(猪股和也)
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【NHK大津放送局】

いじめ自殺4年で遺族が会見

大津市でいじめを受けた中学2年の男子生徒が自殺してから11日で、4年になります。
これを前に男子生徒の父親が会見し、全国でいじめが原因で子どもが亡くなる事案が絶えないことについて、「子どもの命を救うはずの法律や施策ができても、簡単に形骸化している」として、今後、大津市などとともに国に法律の見直しを要望していくことを明らかにしました。
いじめを受けた中学2年の男子生徒が自殺してから4年になるのを前に、9日、男子生徒の父親が、大津市
役所で会見を開きました。
この中で父親は、「4年がたちましたが、なぜ救えなかったのか、先生が伝えてくれていたら救えていたのではないかと今でも思い出します」と述べました。
また、おととし「いじめ防止対策推進法」が成立したにもかかわらず、いじめを受けた子どもの自殺が相次いでいることについて触れ、「息子が作った法律だと思いたいが、同じような状況は変わらずにあり、亡くなった子どもや遺族に申し訳ない気持ちです。同時に法律や施策が簡単に形骸化することが明らかになりました」と述べました。
その上で、「すばらしい方針が作られても教育従事者の意識の変化がなければ命を救うことはできず、命の
守られ方が地域によって違うのが実情です」と法律を生かせていない教育現場を批判し、市や市の教育委員会とともに、実効性のある法律への見直しや具体的なガイドラインを、国に提言していくことを明らかにしました。
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2065384311.html?t=1444429653297

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