平成29年10月12日朝日新聞滋賀版
大津中2いじめ自殺から6年、父親が会見
大津いじめから6年
会見で心境を語る男子生徒の父親(左)=大津市役所

 いじめを受けていた大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が自ら命を絶ってから6年がたった11日、男子生徒の父親(52)と越直美市長らが同市役所で会見を開いた。父親は、いじめによる子どもの自死がなくならないことを挙げ、「いじめ防止対策推進法の施行前と変わっていない」と訴えた。推進法が風化しているとの懸念も示し、いじめをなくす取り組みの強化を呼びかけた。
 父親が会見の冒頭で触れたのは、男子生徒の死から6年たった今も、いじめや体罰などで命を落とす子どもがなくならないことの悔しさだった。
 父親は「いじめ行為が人の命を奪いかねない認識がない」などと述べ、首長や教育長らリーダーの規範意識が低いと非難した。自治体によっていじめ対策に差が出ているとし、「(大津)市のいじめ問題の取り組みを日本全国に波及させてほしい」と語った。
 男子生徒は生きていれば今月25日で20歳の誕生日を迎えていた。「成人式に出て社会人になる姿を見たかった」などと、ハンカチで涙を拭いながら話した。
 推進法ができて4年。父親は「息子が命がけで作った法律。本当にこれが子どもの命を守る法律になるまで、私はそれを見届ける使命がある」と前を向いた。
 越市長は「亡くなられた中学生のつらさや無念さを忘れてはいけない。いじめ対策には終わりはない」と決意を語った。越市長は市役所でこの日朝、約50人の市教委職員らと黙禱した。(北川サイラ)

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平成29年8月8日朝日新聞
いじめ相談、LINEでカウンセラー対応 大津市試行へ
いじめLINE
LINEでのいじめ相談のイメージ(LINE社提供)
いじめ相談、LINEでカウンセラー
 いじめ防止に関する協定を結んだ越直美・大津市長と出沢剛・LINE社長=7日、文部科学省

 2011年にいじめによる中2男子の自殺があった大津市が、LINEでいじめの相談ができる仕組みを試験的に導入することになり、越直美市長とLINEの出沢剛社長が7日、文部科学省で協定を結んだ。11月から来年3月末まで、モデル校の生徒約3千人を対象に相談の投稿を受け付け、カウンセラーが対応。将来の全国展開も想定する。
 大津市はいじめによる自殺を機に、いじめ対策を進めており、LINE側が提案した。モデル校の市立中の生徒に相談用アカウントを登録するためのQRコードを配布。平日の午後5時から午後9時まで、大津市が委託するカウンセラーが生徒からの投稿にメッセージを発信したりして対応する。SNSによるいじめが増えており、その文面の画像を貼り付けて投稿して相談することもできる。
 越市長は「専門家の助言を得ながら結果を検証したい」とし、出沢社長は「今回の取り組みをきっかけに全国に広めていきたい」と語った。
 総務省の16年の調査では、10代は平日1日平均でソーシャルメディアを58・9分利用し、携帯通話時間の2・7分より圧倒的に長い。一方で、いじめの相談窓口は電話が中心のため、子どもたちにより身近なLINEに窓口を設け、いじめの実態把握や防止につなげる狙いがある。文科省も身近なSNSに対応した相談体制を検討している。(水沢健一)

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平成29年6月29日朝日新聞滋賀版

「いじめは幸福の権利を奪うもの」 大津で授業

大津石川弁護士

いじめ防止の授業をする石川弁護士=大津市仰木の里4丁目

小中学校に専門家らを招き、いじめの問題とその防止について考える授業が28日、大津市で始まった。
市などによると、2011年に市立中学2年の男子生徒がいじめを受けて自殺した事件をきっかけに、市はいじめ防止行動計画を策定。今年度から実施している2期目の取り組みの一環として、今後、弁護士や警察関係者らを講師に迎え進めるという。
この日、同市仰木の里4丁目の仰木の里小学校では県弁護士会の石川賢治弁護士が、5、6年生約60人を前に授業をした。1994年にいじめを受けて自殺した愛知県の中学2年の男子生徒の遺書を紹介。「中1になったら(いじめが)ハードになって、お金をとられるようになった」「スミマせん。もっと生きたかったけど」などと文面を読み上げて「憲法には誰もが幸福を追求できる権利とある。いじめはその権利を奪うもの」と訴えた。
6年の谷口泰地君(11)は「いじめは絶対にやってはいけないと思った。ちょっとしたちょっかいでもいじめにつながるかもしれない。人それぞれとらえ方が違う。気をつけたい」と話した。(石川友恵)

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【10月16日付 朝日新聞大阪本社版】

2011年、大津市立中学2年の男子生徒(当時13)がいじめを受け自殺した問題を受け、市教育委員会は15日、子どもの心身に重大な被害をもたらしたいじめなどに関して学校が児童生徒に実施するアンケート結果について、被害者側に開示する基準案を策定し、明らかにした。いじめと確認すれば加害者名を被害者側に提供すると明記している。
市教委によると、いじめ防止対策推進法は被害者側への対応について「必要な情報を適切に提供」と規定しているが、提供する情報の範囲は定めず、これまで開示基準を定めた自治体もないという。文部科学省によると、各教委が個別のケースに応じて判断している。
市教委は、被害者側にとって加害者名を「事実に関する情報の要素として不可欠」と判断。
いじめを助長したと考えられる児童生徒の氏名も「必要な場合は伝える」とした。アンケートに答えた児童生徒の名前は原則提供せず、伝聞情報は事実確認できなければ伝えないとした。
中2の男子生徒が自殺した11年のいじめ問題で、全校生徒へのアンケート結果を情報公開請求した遺族に対し、市教委は大半を黒塗りで開示。遺族が市を相手取った損害賠償請求訴訟で、大津地裁は14年1月の判決で「個人情報保護条例の解釈を誤った違法性があった」と認定した。
開示基準は今月中に策定を終え、各校に周知する。(奥令)
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【京都新聞】

いじめ調査、被害者に開示へ 大津市教委、加害者名も

いじめなど重大事案が起きた場合に学校が子どもたちに実施する調査について、大津市教委は公表基準を新たに設ける。特に、被害者やその保護者などに対しては情報公開請求を受ける前に事実関係を伝えるほか、いじめなどの行為が確定すれば、被害者救済の観点から被害者に対し加害者氏名などの情報も開示する。
学校による調査結果は「今後の調査に支障が出る」などとして被害者に事実関係すら開示しないケースがあり、全国的に問題となっている。公表基準を設けるのは大津市が初めてで、近く決定し各学校に伝える。
公表基準案によると、公表対象は、いじめによる自殺や心身への被害、不登校などのほか、体罰や恐喝、学校内での事故など、重大事案についての調査結果。
被害者側に公表する範囲は、いじめなどの事案のあった時期や内容、加害者の氏名、学校の対応など、調査で明らかになった事実関係。被害者本人の個人情報なども伝える。伝聞などで事実を確認できなかった情報や、調査に回答した子どもの氏名は開示しない。
被害者側の意向に沿った調査とするため、調査前に調査実施の承諾や情報開示の範囲、公表時期などについて、被害者側と協議する。調査対象となる子どもの保護者にも情報開示の範囲などを事前に説明する。
2011年10月に市内の中学2年の男子生徒がいじめを苦に自殺し、大津市教委はその際の調査結果を
事実上非開示とした。遺族が情報開示を求めて訴え、大津地裁が14年1月に違法性を認定。市教委は「原因を知りたいという遺族の心情を損なった」と謝罪し、文部科学省も明確な公表基準を策定していない
ことなどから、公表基準づくりを進めていた。

■全国基準になり得る
大津いじめ事件で遺族の代理人を務める石田達也弁護士の話 公表範囲は全国的にばらつき、どこに住んでいるかで著しく差がある。大津市は開示できる最大限の範囲を示したといえ、意義は大きい。
文科省とも協議の上で作成したといい、全国基準になり得る。被害者救済の視点を入れたのも画期的だ。
被害者に加害者情報が開示されないと、被害者側は訴訟も、対応を求めることもできなかった。加害者情報
開示には慎重な声もあるかもしれないが、開示は加害者にとっても事実に向き合って内省し、更生する
きっかけになるはずだ。
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【NHK大津放送局】

大津市がいじめ調査公表基準案

大津市教育委員会は、いじめによる自殺など子どもたちに大きな影響が出た場合に行う調査について調査対象となる事案や結果の公表の基準などをまとめた案を示しました。
4年前、大津市で中学2年の男子生徒がいじめを苦に自殺した問題では、学校が全校生徒に行ったアンケートの結果を生徒の保護者に開示した際教育委員会がほとんどを黒塗りにするなどしたため遺族が精神的な苦痛を受けたなどとして賠償を求める訴えを起こし、市が敗訴しています。
また、生徒の自殺がきっかけとなって作られた「いじめ防止対策推進法」ではいじめによる自殺など子どもに重大な事態が起きた場合、学校などが調査を行い、事実関係を保護者や子どもに伝えることを義務づけています。
これらをふまえ、大津市教育委員会は、学校によって対応にばらつきがないよう調査の対象や結果を公表する際の基準を作り、その案を15日の教育総合会議で初めて示しました。
案では、調査の対象をいじめによる自殺だけでなく、暴行や恐喝、体罰それに、学校生活に関わる事故で原因がわからなくても子どもの命や心身に重大な影響が生じた疑いがある場合などに広く適用するとしています。
そして、結果については、個人情報を判別できないよう転記して資料の一覧を提供するなど極力、開示する仕組みにしたとしています。
教育委員会によりますとこうした基準の作成は、全国でも珍しいということです。
大津市教育委員会の井上佳子教育長は、「この基準を作ることで、どの学校でも同じレベルで公表できて
大変意義がある」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2065662671.html?t=1444983894439

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【10月12日付 京都新聞】

いじめを苦に男子生徒が自殺してから4年目の11日、黙とうをささげる桶谷教育委員長(右)や越市長(右から2人目)ら=大津市役所

大津市の中学に通う男子生徒=当時(13)=がいじめを苦に自殺してから、11日で4年となった。大津市役所では、市教委や市職員ら35人が集まり黙とうをささげ、いじめで苦しむ子どもをなくすため、徹底した対策に取り組む思いを新たにした。
市はこの日を「行政の重い責任をあらためて認識し、二度とこのような事件が起こらないよう取り組んでいく日」と位置付けている。黙とう後、越直美市長は「いじめ対策は当然、市や市教委、学校が行うが、市民の皆さんもいじめをなくす輪の中に入ってほしい」と、全市的に取り組む必要性を訴えた。
市や市教委はこの間、各学校にいじめ対策担当教員を配置するなど対策に力を入れてきた。いじめの相談、認知件数も年々増え、従来なら表に出なかったようなケースも把握できるようになってきているという。
桶谷守教育委員長は「一定の効果はあったが、まだ道半ば」と振り返り、越市長も「組織や制度は変わったが、最後は一人一人の意識が変わるまでやらないといけない。対策が子どもに届いているか、私たちが子どもの声を聴けているか、徹底して取り組む」と述べた。

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【10月10日付 京都新聞】

息子の自殺から間もなく4年を迎えるにあたり心境を語る父親(大津市役所)

いじめを苦に2011年に自殺した大津市の中学2年の男子生徒=当時(13)=の父親(50)が9日、大津市役所で会見した。男子生徒の死を受け、国はいじめ防止に向け法整備もしたが、依然としていじめが原因とみられる自殺が全国で相次ぐ。父親は「息子が亡くなった時と変わらない現状が今なお存在している」と、やりきれない胸の内を明かした。11日には、男子生徒の4回目の命日を迎える。
大津市の事件以降、国は13年にいじめ防止対策推進法を施行し、全国の自治体や教育委員会にいじめ防止基本方針の策定など対策を求めてきた。しかし、今年7月に男子中学生が自殺した岩手県矢巾町では、町教委が基本方針を策定したのに生かされないなど、いじめを防げず生徒が命を落としたとみられるケースが繰り返されている。
父親は同町をはじめ、事件の起きた各地の教育委員会と事件を防ぐため話し合いを続けている。
その中で「なぜかどこでも教師は事案を認識していたのに抱え込んでいたり、学校長や教育委員会の責任が問われないことが多い」と指摘。問題点として「いじめは発生してはならないという上からの圧力があるように強く感じた」という。そのうえで「いくら法整備が行われても、教育従事者の意識が変わらなければ生徒の命を救うことはできない」と訴えた。
会見には越直美市長らも出席。来年9月の同法見直し時期を見据え、遺族、市、市教委が連携し、国に対策の実効性を高めるため法改正などを求める方針も表明した。
事件をめぐっては、大津家裁が14年3月、いじめたとされる同級生3人のうち、2人を保護観察処分、
1人を不処分とした。民事裁判で損害賠償を求めた遺族は今年3月に市と和解したが、同級生側との訴訟は続いている。
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【朝日新聞滋賀版】

「法が形骸化」遺族が会見 いじめ自殺から4年

会見で心境を語る男子生徒の父親=大津市役所

いじめを受けた大津市立中学2年の男子生徒(当時13)が自殺して11日で4年になる。生徒の父親(50)が9日、越直美市長らと大津市役所で会見し、「いじめが原因で命を落とす子どもは後を絶たない。息子が亡くなった時と変わらない現状が今なお存在している」と思いを語った。
父親は、全国で起きるいじめ問題の現場に足を運び、遺族らと連携して教育委員会との交渉にあたるなどしている。
会見では生徒の自殺などを受けて2013年に成立した「いじめ防止対策推進法」に言及。今年7月、岩手県矢巾町でいじめを受けた中学2年の男子生徒が自殺した問題を挙げ、「法が命を守ってあげられなかった」「法と施策は簡単に形骸化することが明らかになった」と述べた。
また山形県天童市でいじめを受けた中学1年の女子生徒が14年1月に自殺した問題で、今月5日に第三者委員会の報告書がまとまったことに触れ、「第三者委が調査を終えるのは1年を超えるケースがほとんど」と指摘。国に対し、重大事案が起きたときの第三者委のすみやかな設置を求めていく方針を明らかにした。
「息子に背中を押されるように真相究明を求め、国への法整備を求めてきた」と4年を振り返り、「なぜ息子を救えなかったのか」と涙をぬぐう場面もあった。

■「徹底して子の声聞く」越市長
「組織や制度は変わったが、まだまだ、教員一人一人の意識が変わるまで徹底して子どもの声を聞く」。
越市長は会見で、引き続きいじめ対策を重要課題として取り組む決意を述べた。
市教委はいじめにつながる子どもの小さな変化を見落とさないように、13年度から市立小中学55校に
「いじめ対策担当教員」を配置した。忙しい学級担任をさせず、相談内容を市教委に伝えて助言を仰いだり、協議のまとめ役をしたりする。各校ではいじめ対策委員会を常設し、教員間で子どもの情報を共有している。
また、いじめ問題で市教委の事実究明が後手に回り批判を受けたことから、市長部局に「いじめ対策推進室」を設置。弁護士や臨床心理士ら5人が電話や手紙などによる相談にあたる。
市教委によると、市内の市立小中学校のいじめ認知件数は11年度からの4年で、60件から423件と増えた。
市と市教委は、教員の問題意識が高まったことや、子どもが相談しやすい環境になったことが増加の要因と
みている。会見に同席した市教委の桶谷守・教育委員長は「まだ道半ば。いじめ問題に組織で対応できる態勢をつくっていく」と述べた。(奥令)

〈大津いじめ問題〉
男子生徒の自殺から9カ月後の12年7月、中学が実施した全校生徒へのアンケートに「自殺の練習をさせられていた」との記述があったことが発覚。市の第三者調査委員会は13年1月、「いじめが自殺の直接的要因」とする報告書をまとめた。今年3月、遺族が市や元同級生側に損害賠償を求めた訴訟で、遺族側と市が和解。元同級生を相手取った裁判は現在も続いている。
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【読売新聞滋賀版】

大津中2自殺4年 いじめ、教育者が意識を ◇父親が会見「現状変わらず」

いじめを受けていた大津市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自殺し、11日で4年となるのを前に、男子生徒の父親(50)が越直美市長らと9日、市役所で記者会見し、再発防止に向けて教育現場の
意識強化と法制度の見直しを求めた。(池内亜希)
会見の冒頭、父親は「息子が亡くなってから『いじめで命を落とすのは僕を最後にしてほしい』と言われているような気がして、いじめの真相究明や国への働きかけをしてきた」と振り返った。
大津市の事件後も、いじめによる自殺は後を絶たず、父親は各地で遺族を支援してきた。いじめを訴えていた中学生が7月に自殺した岩手県矢巾町に赴いた際は、息子の死がきっかけで2013年9月に施行された「いじめ防止対策推進法」に基づく基本方針が、町や学校で作られていたにもかかわらず、悲劇が防げなかった現状を目の当たりにした。
会見では、「息子が亡くなった時と変わらない現状が今なお存在している。いくら法整備が行われ、素晴らしいマニュアルが作られても、教育者の意識が変わらなければ命は救えない」と強調。
文部科学省が結果を公表しているいじめに関する調査についても、「学校が『問題は解決した』と判断すれば、被害に遭っている子どもが『解決していない』と思っていても問題としてカウントされない」と指摘し、子どもたちのサインを見逃さず、校内や関係者間で問題を共有するよう求めた。
重大事案発生時、外部有識者らでつくる「第三者調査委員会」が、各地でスムーズに設置されていないことにも
言及。同法の見直しに向け、設置要綱のモデルを大津市と検討し、年内にも国へ示していく決意も語った。
市教委関係者らと会見に同席した越市長は「法整備後も、大津市の反省、教訓が生かされていない実態がある。
法改正の必要性を共に訴えていきたい」と述べた。
◇認知、最多1331件 「教員が発見」3割未満
文部科学省の児童生徒の問題行動調査(2013年12月現在)によると、県内の国公私立小中高、特別支援学校のいじめ認知件数は、過去最多の1331件(前年893件)、1000人あたりで7・8人(同5・3人)となっている。
調査では認知件数の95%で「問題が解消している」と報告されているが、認知されないまま深刻化する事態も考えられ、引き続き教委や学校、家庭などが連携した対応が必要だ。常に子どもたちが相談しやすい環境を整えることも重要になる。
県内では、いじめ発見のきっかけで、「教職員らが発見」が28・2%(全国68・1%)と低く、県教委は「早期にいじめの芽を摘むため、家庭などと連携し、更に子どもたちとの信頼関係を築いていきたい」としている。(猪股和也)
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【NHK大津放送局】

いじめ自殺4年で遺族が会見

大津市でいじめを受けた中学2年の男子生徒が自殺してから11日で、4年になります。
これを前に男子生徒の父親が会見し、全国でいじめが原因で子どもが亡くなる事案が絶えないことについて、「子どもの命を救うはずの法律や施策ができても、簡単に形骸化している」として、今後、大津市などとともに国に法律の見直しを要望していくことを明らかにしました。
いじめを受けた中学2年の男子生徒が自殺してから4年になるのを前に、9日、男子生徒の父親が、大津市
役所で会見を開きました。
この中で父親は、「4年がたちましたが、なぜ救えなかったのか、先生が伝えてくれていたら救えていたのではないかと今でも思い出します」と述べました。
また、おととし「いじめ防止対策推進法」が成立したにもかかわらず、いじめを受けた子どもの自殺が相次いでいることについて触れ、「息子が作った法律だと思いたいが、同じような状況は変わらずにあり、亡くなった子どもや遺族に申し訳ない気持ちです。同時に法律や施策が簡単に形骸化することが明らかになりました」と述べました。
その上で、「すばらしい方針が作られても教育従事者の意識の変化がなければ命を救うことはできず、命の
守られ方が地域によって違うのが実情です」と法律を生かせていない教育現場を批判し、市や市の教育委員会とともに、実効性のある法律への見直しや具体的なガイドラインを、国に提言していくことを明らかにしました。
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2065384311.html?t=1444429653297

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【10月1日 読売新聞滋賀版】

いじめを受けていた大津市立中の男子生徒が自殺した事件から4年となるのを前に、市は県内外の自治体が取り組みを報告する「いじめ防止サミット」を3日に初めて開催する。悲劇を繰り返さないため、行政や学校、地域、家庭で何ができるかを考え、社会全体で子どもを守り、育てる機運を高める。(池内亜希)
同市では2011年10月11日、中学2年の男子生徒(当時13歳)がいじめを苦に自殺。市教委や学校は当時、「いじめと自殺の因果関係は不明」としたが、生徒へのアンケートで「自殺の練習をさせられていた」との回答があったことなどが判明し、後手に回った対応に批判が集まった。
13年1月には有識者らでつくる第三者調査委員会が「いじめが自殺の直接的要因」とする報告書を提出。
今年3月には両親が市に損害賠償を求めた訴訟で、いじめ自殺を防げなかった学校側の責任が認定され、和解が成立している。
サミットは、事件を反省として市が講じてきた▽いじめ防止条例施行▽市教委とは別に、子どもたちの相談を受け付ける「いじめ対策推進室」を市長部局に設置▽問題解決を図る第三者機関の常設▽インターネットによるいじめに対応するアドバイザーの配置――といった取り組みを知ってもらい、再発防止を図ろうと企画した。
当日は、第三者調査委で委員長を務めた横山巌弁護士が「いじめと向き合う」をテーマに講演。社会全体で意識を高めることの大切さを訴える。
その後、「子どもにやさしいまちづくり」をテーマに、越直美市長と桶谷守・市教育委員長のほか、全国に先駆けていじめ防止の条例を制定した岐阜県可児市、いじめや虐待などを防止する条例を持つ兵庫県小野市の関係者が、取り組みを紹介しながら意見交換する。
大津市本丸町の市生涯学習センターで午後1時30分から開催。入場無料で、当日誰でも参加できる。

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【9月26日付 毎日新聞】
総合教育会議でいじめ対策などについて話し合う越市長(左から2人目)と教育委員ら(7月下旬、大津市で)

改正地方教育行政法が4月に施行され、約60年ぶりに教育委員会制度が見直されて半年近くがたった。
大津市のいじめ自殺問題をきっかけに行われた改革で、教委は変わったのか。各地の現状を追う。
異例の頻度
2011年、いじめを受けていた市立中学2年の男子生徒が自殺し、重要資料を公開しないなど市教委の姿勢が批判を浴びた大津市。新制度で設置が義務づけられた総合教育会議を、ほぼ2週間に1回の頻度で開催している。年に2~3回を予定する自治体が多い中、異例だ。
7月下旬、今年度8回目となる総合教育会議が市役所で開かれた。その約半月前に岩手県矢巾町でいじめ被害を訴えていた中学生が自殺した問題について、教育委員が「校長が報告を受けていなかったというが、言える環境がつくれていなかったことが問題」と指摘。別の委員が「大津市のいじめ対応もまだ完成していない」と市内での対策の必要性を訴えた。越直美市長(40)が「教員1人ではなく、チーム、学校でしっかりと対応してほしい」と述べ、教員だけが抱え込まず、市立学校で組織的な対応を徹底していくことになった。
大津市では、制度改正前から市長と教委の協議の場を独自に設け、昨年度は約20回議論。その積み重ねをもとに、法改正で首長が策定することになった「大綱」を今年7月末に完成させ、いじめ克服や英語教育の強化を掲げた。
越市長は「会議を重ねるごとに、市長対教委という図式ではなく、一人一人が意見を述べ合う形になってきた」と手応えを感じている。

教育長人事難航
一方、新制度で誕生した新「教育長」に、大津市ではまだ移行していない。
これまでの制度では、教育行政の事務局の責任者である教育長(常勤)と、合議制の執行機関である教委の代表者の教育委員長(非常勤)がおり、「2人の『長』がいると、誰が責任者かわかりにくい」と批判があった。
新教育長が就任すると、教育委員長は廃止される。
現在の教育長は、越市長の秘書課長も務めた元市職員の井上佳子さん(54)。昨年3月、前教育長が体調不良を理由に突然辞任、後任人事が難航し、同11月に抜てきされた。教育委員長は桶谷守・京都教育大教授(64)。「教員の経験もあり井上教育長をサポートできる」(市教委幹部)と当面、今年4月時点で教育長が任期途中の場合移行を猶予される経過措置を利用することになった。
桶谷教育委員長は「教育の専門知識と行政経験の両方を持つ常勤の責任者を見つけるのは難しい」と新制度の課題を指摘。その上で、「市長と教委が一体となり教育行政を進めていくことで補っていきたい」と話す。
亡くなった大津市の男子生徒の父親(50)は5月、総合教育会議に招かれ、「教育行政の透明化を図ってほしい」と訴えた。父親はこの約半年を振り返り、「制度ができてもいじめ自殺がなくならず、首長と教委の連携による速やかな対応もできていない。教委は首長に常に情報を明らかにし、首長も何か問題があったときに知らなかったではすまされないと自覚する必要がある」と語った。

首長の意見反映させる仕組み

地方教育行政法の改正で大きく変わった点は、教育委員会で担ってきた教育行政に、首長の意見を反映させるための仕組みができたことだ。教育委員会と首長が教育施策について議論する総合教育会議の義務化のほか、教委を代表するとともに事務局の指揮・監督もする新教育長についても首長が任命する。
ただ、総合教育会議の頻度などは定められておらず、教育行政にどこまで首長が関与するかは裁量に任されている。文部科学省の調査では、6月1日時点で総合教育会議をすでに開いていた自治体は都道府県・政令市の68.7%、区市町村では39.8%。一方で、開催未定とした自治体は全体の21.8%であった。
新教育長についても、任期途中の教育長が辞任して新教育長が就任した自治体もある一方で、経過措置を利用して旧体制のままの自治体もある。同調査では、新教育長が誕生したのは都道府県・政令市で38.8%、区市町村で19.4%だった。

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大津市に30万円賠償命令 いじめアンケート訴訟
2014/1/14 21:03 日本経済新聞

大津市の中2男子自殺で、学校が全生徒を対象に実施したアンケートの大部分が非開示とされるなどして精神的苦痛を受けたとして、生徒の父親(48)が市に100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大津地裁は14日、30万円の賠償を命じた。

市側は「自殺原因を知りたいという遺族の痛切な心情を損なった」として責任を認め、賠償額が争点だった。長谷部幸弥裁判長は「遺族は原因調査を事実上、不可能とされ、精神的苦痛を受けた。慰謝するには30万円が相当」と指摘した。

判決によると、学校は2011年10月の生徒の自殺後にアンケートを実施。外部に漏らさないとする確約書を結ばせ、個人名を黒塗りした結果を父親に渡した。父親は真相に迫るためには制約なしに利用する必要があるとして、条例に基づき情報公開請求したが、市は同年12月、ほとんどを非開示とした。

長谷部裁判長は、アンケート利用について「一定の制約はやむを得ないが、一切禁止する必要はない。遺族の希望に配慮すべきだった」と指摘。公開請求に対する処分も違法とした。

判決後、大津市内で記者会見した父親は「いじめに関するアンケートの開示を後押しする画期的な判決。遺族の知る権利にとって大きな第一歩だ」と評価。越直美市長は取材に「判決内容は適正だ。二度とこのようなことがないよう徹底したい」と述べた。

父親は「いじめが自殺の原因」として、市や加害者とされる生徒らに約7700万円の賠償を求めて提訴し、大津地裁で係争中。〔共同〕
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG14056_U4A110C1CC1000/
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[星になった少年]のご両親も当日の指導記録、生徒のアンケート(第1回~3回)他多数の開示請求を東広島市に行っているが、東広島市教育委員会は、その多くを黒塗りどころか全てを非開示とする処分を行っている。ご両親は、不服申し立てを行い審査会で審議が続いている。東広島市の行為も違法行為ではないのか・・・。

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