【1月15日付 河北新報】

岩手県矢巾町の中学2年村松亮君=当時(13)=が昨年7月、いじめを苦に自殺した問題で、岩手県警は村松君に暴行したとして同級生の少年4人のうち当時14歳の1人を暴行の疑いで書類送検する方針を固めたことが14日、捜査関係者への取材で分かった。少年4人は村松君の父親(41)から暴行などの容疑で告訴されていた。
県警は残る3人について、当時13歳で刑事罰の対象とならない上、いじめへの関与が低いとみて、児童相談所への通告などを検討している。
村松君の父親は昨年7月、いじめに関わったとみられる4少年を暴行、強要、侮辱の3容疑で告訴した。
受理した県警は教職員や同級生に事情を聴くなど、いじめの実態を捜査してきた。
村松君は昨年7月5日、同町のJR矢幅駅で列車にひかれて死亡した。担任とやりとりした生活記録ノートには「づっと暴力、づっと悪口」などいじめの訴えや「ボクがいつ消えるか分かりません」など自殺をほのめかす記述が約3カ月にわたって残されていた。
学校は同26日に公表した調査報告書で、給食準備中に教科書を投げられた、頭を机に押し付けられた、
掃除中にほうきをぶつけられたなど6件をいじめと判断。いじめが自殺の一因であることを認め、断続的に
心身に苦痛を与え続けていたと結論付けた。
町教委は昨年9月、第三者委員会を設置。同12月に生徒や保護者、教職員への聞き取り調査に入った。
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【岩手日報】

同級生を月内にも書類送検 矢巾いじめ問題で県警

矢巾町の中学2年の男子生徒が昨年7月、いじめを苦に自殺した問題で、県警が早ければ月内にも、告訴された同級生の少年4人のうち14歳の1人を暴行の疑いで盛岡地検に書類送検する方針を固めたことが14日、捜査関係者への取材で分かった。他の3人のうち少なくとも当時13歳だった1人は児童相談所への通告を検討している。
捜査関係者によると、県警は男子生徒に対する行為は著しく悪質だったとは言い切れないと判断しているもよう。何人かは暴行などの容疑に当たる事実がなかったとする捜査結果を地検に書類送付する可能性もある。
男子生徒の父親(41)が昨年7月26日、暴行、強要、侮辱容疑で少年4人を告訴。県警は同級生や
教職員らから事情を聴いたほか、男子生徒が「ずっと暴力、ずっとずっと悪口」「死にたい」などと記した
生活記録ノートを分析。机に男子生徒の頭を押さえつけた行為などの裏付けを進めてきた。
男子生徒は矢巾町のJR矢幅駅で昨年7月5日夜、列車にはねられて亡くなった。学校は同26日、いじめ6件を認定し「自殺の一因と考えられる」とする調査報告書をまとめた。
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【NHK盛岡放送局】

“いじめ”同級生書類送検方針

去年7月、矢巾町で中学2年の男子生徒がいじめを苦に自殺したと見られる問題で、警察は、同級生の少年らが男子生徒に暴行を加えていたとして、このうち、14歳の少年1人を暴行の疑いで書類送検する方針を固めたことが、捜査関係者への取材でわかりました。
去年7月、岩手県矢巾町の当時13歳だった中学2年の男子生徒は、JR東北線の矢幅駅で列車にはねられ死亡し、担任の教諭とやりとりする生活記録ノートにいじめをうかがわせる内容を書き記していたことから、いじめを苦に自殺したと見られています。
警察は、男子生徒が暴行などのいじめを受けていたという父親からの告訴を受け、同級生や教職員から事情を聞くなどして捜査を進めてきました。
その結果、同級生の少年らが男子生徒に暴行を加えていたとして、このうち、14歳の少年1人を暴行の疑いで書類送検する方針を固めたことが捜査関係者への取材でわかりました。
また、当時13歳で刑事処分の対象とならない少なくとも1人の少年を児童相談所に通告する方針で捜査を進めています。
男子生徒が通っていた中学校は、去年7月、調査報告書をとりまとめ、「机に頭を押さえつける」など、6件の行為をいじめと認定し、「自殺の一因と考えられる」と結論づけています。

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【1月15日付 共同通信】

北海道教育委員会は15日、同級生の携帯電話が紛失するトラブルで昨年に教師から事情を聴かれた札幌市の道立高校の生徒が行方不明になり、4日後に遺体が見つかったと発表した。
道警によると、3年の男子生徒で、昨年10月に北海道留萌市の海で遺体が見つかった。
死因は水死で事件性はなく、自殺か事故とみている。遺書は見つかっていないという。
道教委によると、生徒は同級生が紛失した携帯電話を持っているのではないかと生徒指導担当の教師に指摘され、個室で20~30分間、事情を聴かれた。教師が受け持ちのクラスの様子を見るため約15分間離れたところ、生徒の姿が見えなくなった。
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【NHK札幌放送局】

[b]高校生 学校の調査後に死亡[/b]

道立高校の男子生徒が去年10月に、同級生が紛失した携帯電話をめぐり学校から事情を聴かれていたさなか行方がわからなくなり、4日後に遺体で見つかっていたことがわかりました。
道教育委員会に設置されている第三者委員会がいきさつを調べています。
道教育委員会によりますと、札幌市内の道立高校3年の男子生徒が去年10月に、同級生が紛失した携帯電話を持っているのではないかとして生徒指導担当の教師から呼び出され、校内の個室で事情を聴かれました。
その際、教師が40分ほど話をしたあと、いったんその場を離れて15分後に戻ると男子生徒は姿を消していて、行方がわからなくなったということです。
学校からの連絡を受けた両親が札幌の中心部などを探したものの見つからず、その4日後に道内の海岸で遺体で見つかりました。
道教育委員会は、当日の学校の対応に問題がなかったのか知りたいという両親の意向があることも受けて、教育委員会に設置されている有識者でつくる第三者委員会のもとで学校関係者などから聞き取りを行い、いきさつを調べています。
道教育委員会石狩教育局の村上明寛・局長は記者会見で「今回の事案を重く受け止めており、背景などについてしっかりと調査し再発防止につなげたい」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20160115/5059101.html

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【1月14日付朝日新聞】

沖縄県豊見城市で昨年10月、小学4年の男児(当時9)が自殺した問題で、両親が朝日新聞の取材に応じた。両親には6月ごろから、日常的ないじめを訴えていたというが、市教育委員会は「いじめは1回だけだった」とし、自殺との関係を否定。母親は「真実を知りたい」と語る。

息子は気持ちのやさしい子で、友達もたくさんいました。
でも、4年生の6月ごろから、「廊下でいきなり蹴られた」「トイレに閉じ込められた」と言うようになりました。私はその都度、先生にきちんと言いなさいよ、と言いましたが、息子は「言っている」と。
でも、夏休みに入るころには「言ってもしょうがない」に変わりました。
秋休み初日の10月10日、様子がおかしいことに気づきました。昼間は普段通りでしたが、その日の夜、息子は突然泣き出したんです。終業式の日に教室で友人に「かっこつけるな」と服を引っ張って倒されたって。こんなことは初めてでした。
11日も、私が運転する車で泣き出しました。「なんで僕は、いじめられなければならないの」と。
単身赴任中の夫に連絡し学校に相談することにしました。息子には、「つらいなら転校してもいいよ」と言ったんです。
でも、12日夜、息子は自分の部屋のベッドの手すりにベルトをかけて首をつってしまいました。
午後10時ごろ、飼い犬を家に入れようと庭に出た、ほんの5分間の出来事でした。
病院に運ばれ、心肺蘇生した時は、とにかく生きてほしいと願いました。でも息子は、戻ってきてくれませんでした。
入院中の10月15日、校長先生が病院に来て、9月のアンケート用紙を見せてくれました。
無記名ですが、息子の文字。精いっぱいの、「助けて」というメッセージだったんだと思います。
守ってあげられなかった。ごめんね。真実もわからず、ただ苦しい気持ちしかありません。

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【1月11日付 朝日新聞】

沖縄県豊見城(とみぐすく)市で昨年10月、小学4年の男児(当時9)が首をつって自殺した問題で、通っていた小学校の校長が10日、市役所で記者会見した。校長は、男児が自殺を図る直前に実施された定期アンケートでいじめを訴えていたものの担任は読んでいなかったと明らかにした。
そのうえで、「残念だが、できるだけの対応はしていた」と述べ、学校側に落ち度はないとの認識を示た。
豊見城市教委によると、児童は秋季休暇中だった昨年10月12日夜、自宅で首をつって自殺を図り、病院に搬送され、19日に死亡した。男児は、学校が9月29日に実施したいじめに関する無記名のアンケートの自由記述欄に「いじめられている」という趣旨を記入。担任は男児が自殺を図った後この記述に気づき、筆跡などから男児のものと判明したという。
校長は会見で、「いじめへの対応には注意していたが、男児から相談はなく、事実を把握できなかった」と説明。担任がアンケートの内容を2週間読んでいなかったことについては、「もう少し早く読んでいたらとも思うが、1学期の終わりで、成績表を一から作らなければならない時期。そちらの業務を優先したのだと思う」と語った。
市教委はまた、11月下旬に男児の自殺を伏せて4、5年生全員に無記名のアンケートを行ったことを明らかにし、この中で9人が「(男児が)いじわるされているのを見た」と回答していたことを明らかにした。
市教委はいずれも自殺との因果関係は不明としているが、今月13日に4年生以上を対象としたアンケートを改めて実施して調査を進めるとしている。
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【NHK沖縄放送局】
[b]児童自殺「いじわるなど見た」[/b]

去年10月、沖縄県豊見城市で小学4年の男子児童が自殺した問題で、学校が行った追加のアンケート調査に対し、複数の児童が、「いじわるなどをされるのを見たことがある」と回答していたことがわかり、教育委員会では、いじめなどがなかったか近く詳細な調査を行うことにしています。
この問題は、去年10月、沖縄県豊見城市で、小学4年の男子児童が自宅で首をつり、その後亡くなったもので、亡くなる前の9月末に、学校が実施したアンケートに対し「いじめを受けた」という内容の回答をしていたことがわかっています。
市の教育委員会は10日、記者会見を開いて、これまでの経緯を説明しました。
それによりますと、児童が亡くなったことを受けて去年11月に学校が行った追加のアンケート調査に対し、あわせて9人の児童が、「いじわるなどをされているのを見たことがある」と回答していたということです。
具体的には、「服を引っ張られるのを見た」が3人、「児童の筆箱を投げ合っているのを見た」が1人などとなっています。
学校側もこれらの事実を把握していましたが、いずれも担任が注意したということで、市が設置した第三者委員会は、「現段階では、自殺につながるようないじめは確認されていない」としています。
教育委員会と学校は、12日、保護者会を開いて経緯を説明した上で、近く、さらに詳細な調査を行うことにしています。
http://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/5094925531.html?t=1452465687415

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【1月7日付 朝日新聞】

長崎県新上五島町で2014年1月、中学3年の男子生徒が自殺した問題で、町が設けた第三者委員会(委員長=大谷辰雄弁護士)は6日、男子生徒が悪口や陰口を言われる過酷ないじめを受け続け、それが原因で自殺したと認定する報告書を町に提出した。
第三者委は、男子生徒が亡くなる前にいじめ被害を示唆する作文を書くなどしていたのに、教師らが気づかなかったとして、学校のいじめ予防・対策の不十分さも指摘した。
自殺したのは町立中学3年の松竹景虎君(当時15)。3学期初日の14年1月8日、「LINE(ライン)」に自殺を示唆する書き込みをした後、自宅近くの町営グラウンドで首をつった。
公表された報告書の要旨によると、松竹君は3年に進級し、学級委員になった13年、同級生から「出しゃばっている」「キモい」「死ね」といった悪口や陰口を言われるようになった。
2学期には筆箱をひっくり返されることもあった。
松竹君は同年10月ごろに首をつるひもを用意。LINEに、みんなに嫌われ、生きている価値がないので死ぬことを考えている、という内容の投稿をするようになった。14年1月、「次会うときは死んでからだよ」とLINEに書き込み、自殺した。
第三者委は悪口や陰口を「いじめ」と認定。「過酷ないじめを受け続け、生きている価値がないと思うほど追い詰められ、それが原因で自殺した」として、自殺との因果関係を認めた。
また、松竹君が3年生の夏休みに、いじめ被害を示唆する作文を書いたのに、教師が「心の叫び」に気づかなかったと指摘。学校の「いじめ予防、対策が非常に不十分だった」とした。自殺後に学校が生徒に行ったアンケートや聞き取りも極めてずさんだったとして、「いじめはなかったという結論に基づいて調査したとしか思えない」と批判した。
この問題で学校はアンケートなどで悪口の情報を把握したが、遺族には当初、「いじめはなかった」と報告。同級生から「いじめがあった」と聞いた遺族の要望で再調査し、自殺の約4カ月後に「いじめがあった」と遺族に伝えた。町は実態調査のため、弁護士や臨床心理士ら6人による第三者委を設け、昨年1月から22回の会合を開いた。委員のうち3人は遺族側の推薦に基づいて選ばれた。
遺族は6日、代理人を通して「今までわからなかったことが明らかになった。息子がいじめによって追い詰められていった様子を知ることは、大変つらいことだけど、(8日の)命日を迎えるにあたり、息子のためにすべきことが一つ済んだという気持ち」とのコメントを発表した。
(岡田将平、山野健太郎)
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【毎日新聞】

[b]長崎・新上五島の中3自殺「いじめ主因」 町第三者委、報告書で認定[/b]

長崎県新上五島町で2014年1月、いじめを受けていた町立奈良尾中3年の松竹景虎君(当時15歳)が自殺した問題を検証する町設置の第三者委員会(委員長・大谷辰雄弁護士)が「いじめが自殺の主要な原因」とする調査報告書を6日まとめた。町教委は「いじめが自殺の原因とは断定できない」としていたが、第三者委は同級生から繰り返し悪口を言われるなどして孤立感を深め自殺に至ったと判断した。
第三者委は、3年時から学級委員を務め、授業中に積極的に挙手するなどしていた松竹君に対し、複数の同級生が「でしゃばっている」「死ね」といった悪口を繰り返したことなどをいじめと認定。
松竹君は無料通信アプリ「LINE(ライン)」などで同級生に自殺を示唆することで助けを求めたが反応は乏しく、追い詰められていったと判断した。
また、松竹君の同級生の間では、中学1、2年時などにも別の生徒へのいじめがあったのに学校側の危機感は薄く、自殺の約2カ月前には同級生が担任に「松竹君が悪口を言われて困っている」などの相談をしたにもかかわらず対処しなかったという。
松竹君は3学期の始業式があった14年1月8日朝、自宅近くのグラウンドで首をつって自殺した。
学校による同級生へのアンケートや聞き取りで、松竹君が同級生から「うざい」「死ねばいいのに」などの悪口を言われていたことが判明。松竹君は2学期半ばからラインで自殺を示唆するメッセージを何度も同級生に送り、一部の保護者も知っていたが、誰も学校や松竹君の両親に伝えなかった。
町教委はいじめがあったことは認めたものの「自殺の原因とは断定できない」とし、町が15年1月に第三者委を設置した。第三者委は当時の同級生全員(3年生は1学級のみで21人)に聞き取りをした他、残されたラインの記録や松竹君が3年の夏休みに「空気」の題名でいじめをテーマに書いた作文などを検証した。【樋口岳大】
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【読売新聞】

[b]長崎の中3自殺「いじめ原因」…第三者委報告書[/b]

長崎県新上五島町で2014年1月、町立中学3年の松竹景虎君(当時15歳)が自殺した問題で、町設置の第三者委員会(委員長・大谷辰雄弁護士)は6日、「いじめが原因で自殺した」とする調査報告書を江上悦生町長に提出した。
いじめと自殺の因果関係について「断定できない」としてきた町教委に対し、「調査が極めてずさん」と批判した。
報告書の概要版によると、いじめが始まったのは3年の1学期からで、学級委員になったことが引き金となり、「でしゃばっている」「キモイ」などと悪口を言われたり、筆箱を床に落とされたりした。
複数の女子生徒から「死ねばいいのに」と言われたこともあった。
松竹君は2学期に入った後、首をつるひもを用意。無料通話アプリ「LINE(ライン)」などで自殺をほのめかすようになった。3学期の始業式があった14年1月8日、町営グラウンドで首をつっているのが見つかり、その後死亡が確認された。
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【NHK長崎放送局】

[b]“いじめで自殺”第三委報告書[/b]

おととし1月、新上五島町でいじめを受けていた中学3年生の男子生徒が自殺した問題で、原因究明にあたっていた第三者委員会は「男子生徒が過酷ないじめを受け続け、自殺したと判断する」と結論づける報告書を提出しました。
この問題はおととし1月、新上五島町で悪口を言われるなどのいじめを受けていた中学3年生の松竹景虎さんが首をつって自殺したものです。
町の教育委員会はいじめがあったことを認める一方で「自殺の原因とは断定できない」とする調査結果をまとめ、その後、新上五島町が弁護士や学識経験者からなる第三者委員会を設置して原因究明の調査を進めてきました。
6日は長崎市で開かれた会合で調査結果が示され、報告書が遺族の代理人に手渡されました。
報告書では、松竹さんが3年生の1学期から「死ね」と言われるなどのいじめを受けたとしたうえで、「過酷ないじめを受け続け生きている価値はないと思わされるほど追い詰められ、それが原因で自殺したものと判断した」と結論づけています。
また、学校と教育委員会の調査がきわめて杜撰だと指摘し、「当初からいじめはなかったという結論に基づいて調査したとしか思えない」と厳しく批判しています。
このあとの記者会見で遺族の代理人の弁護士は両親のコメントを紹介し、「報告書によって、今まで分からなかったことが明らかになりました。第三者委員会に心より感謝申し上げます。
私たち家族に起きた悲劇が二度と起きないように、町、県、教育委員会には真摯に取り組んでいただきたい」と読み上げました。
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5034785921.html?t=1452118554119

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【1月6日付 共同通信】

長崎県新上五島町で2014年1月、自殺した町立奈良尾3年の松竹景虎君=当時(15)=について、町が設置した第三者委員会は6日、「生徒は過酷ないじめを受け続け、それが原因で自殺した」との調査報告書をまとめた。
報告書によると、松竹君は複数の生徒から「出しゃばっている」「死ねばいいのに」などと言われ続け、筆箱を何度も床に落とされたり、ひっくり返されたりした。クラス内で孤立感を深め、13年10月ごろ、自殺の準備を始めた。
報告書は、いじめの予防や遺族への対応面で「学校に反省すべき点が多々ある」と指摘し、他にも相当深刻ないじめが数件あったとも明らかにした。
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【NHK】

長崎 中3男子自殺 第三者委「いじめが原因」

おととし、長崎県新上五島町で自殺した、中学3年の男子生徒について、町が設けた第三者委員会は、いじめが原因で自殺したとする報告書をまとめました。
おととし1月、長崎県新上五島町で、中学3年生の松竹景虎さんが首をつって自殺しました。
町の教育委員会は、いじめがあったことを認めた一方で、「自殺の原因とは断定できない」とし、町が設けた弁護士や学識経験者から成る第三者委員会が調査を続け、6日に報告書がまとまりました。
報告書では、男子生徒が3年生の1学期から、ほかの生徒から「死ね」と言われるなどのいじめを受けていたとしてます。
そのうえで「過酷ないじめを受け続け、生きている価値はないと思うほど追い詰められたことが原因で自殺した」と、いじめが原因で自殺したと結論づけています。
男子生徒の両親は「今まで分からなかったことが明らかになりました。私たちに起きた悲劇が二度と起きないように、町、県、教育委員会には真摯に取り組んでいただきたい」というコメントを出しました。

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【12月24日付 神戸新聞社説】

学校で事故が起きやすいのは体育系の部活動だ。校内での練習場所や時間帯が限られるためで、夏は天候の影響を受けることもある。
児童、生徒らが事故に遭わないようにするにはどうすればよいのか。考えさせられる判断が示された。
兵庫県立龍野高校(たつの市)でテニス部の練習中に倒れ、寝たきりとなった当時2年生の女性と両親が起こした訴訟だ。最高裁第3小法廷は、顧問が不在でも適切に指導する義務があると結論づけ、県の上告を退けた。二審大阪高裁が将来の介護費用を含む約2億3千万円の支払いを県に命じた判決が確定した。
2007年5月に起きた事故で、当時テニス部主将の女性は正午の練習開始から約3時間後に倒れた。
中間試験の最終日で、11日ぶりの部活動だった。顧問の教諭は出張のため開始からしばらくして現場を離れ、女性は顧問が残した指示のメモにしたがって練習を進めた。
たつの市に近い上郡町の当日の最高気温は27度。二審は一審が認めなかった女性の倒れた原因を熱中症と認め、危険を予見できたのに教諭が水分補給や休憩時間を取るなどの指示をしなかった過失を認定した。
学校管理下で起きる児童、生徒の突然死や重い後遺症を伴う事故のうち、災害共済給付が適用される事案の多くは部活動中のものだ。
事故後の学校や教育委員会の対応に、不満を感じる保護者は少なくない。文部科学省の調査では外部の有識者を交えた検証委員会を設置する例はわずかで、結果を保護者に公表する例はさらに少ない。
女性のケースも残念な対応の一つに数えられよう。両親は、学校側も一緒に原因を考えてほしいと考えたようだ。しかし、学校は「(女子生徒が)病気で倒れた」「学校に瑕疵はない」と突き放し、両親は事故から約3年後に訴訟に踏み切る。
顧問が書き残したメモの内容について学校側はもっと丁寧に説明すべきだし、第三者の検証で事の次第を明らかにする誠実さがほしい。
学校側はどこまで安全に配慮すべきなのか。裁判が残したもう一つの課題である。生徒との対話を重視し、モノを言いやすい環境をつくるのは重要だが、決め手になるのか。
部活動中の事故をなくす取り組みに恐らく「十分」はない。不断の検証と実践の積み重ねが大事だ。

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龍野高部活訴訟 兵庫県への賠償命令確定へ
【12月17日付 神戸新聞】

兵庫県立龍野高校(たつの市)で2007年、テニス部の練習中に倒れ寝たきりになった
当時2年の女性(25)=兵庫県太子町=と両親が、安全配慮義務を怠ったとして県に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は16日までに、県の上告を棄却する決定をした。15日付。将来の介護費用などを含め約2億3千万円の支払いを命じた二審大阪高裁判決が確定する。
事故当時、顧問は出張のため不在だったが、危険を予見することができ、水分補給のための休憩時間を設けるなど適切に指導する義務があったと結論づけたことになる。
二審判決によると、テニス部主将だった女性は07年5月24日、正午の練習開始から約3時間後に熱中症で倒れた。寝たきりとなり現在も24時間態勢の介護が必要な状態にある。
当日、近くの兵庫県上郡町の最高気温は27度。中間試験の最終日で、11日ぶりの部活動だったが、顧問は出張のため開始から約30分で現場を離れた。女性は顧問の指示通りに練習を進めていた。
10年に県を提訴。一審神戸地裁判決は熱中症とは認めず、練習内容についても「過酷で厳しいとは言い難い」と請求を棄却したが、今年1月の二審判決は熱中症と認定した。(上田勇紀)
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【12月17日付 朝日新聞大阪本社版】
部活中の熱中症、県への2億4千万円賠償命令確定

兵庫県立龍野高校(同県たつの市)のテニス部員だった女性(25)が2007年に部活中に倒れ、重い障害が残ったとして、県に約4億円の損害賠償を求めた訴訟で、約2億4千万円の支払いを
命じた二審・大阪高裁判決が確定した。最高裁第三小法廷(岡部喜代子裁判長)が15日付の決定で、県の上告を退けた。
今年1月の二審・大阪高裁判決は、女性が熱中症にかかったと認めた上で、学校側には熱中症にならないように指導する義務があったと指摘。学校側の責任を認めず女性の請求を退けた一審・神戸地裁判決を変更する、逆転勝訴判決を言い渡していた。
——————————————————————————–【12月17日付 東京新聞本社版夕刊】
高校部活で障害に賠償 兵庫県、支払い確定 最高裁

テニス部の練習中に熱中症で倒れ、重い障害が残ったのは学校側の過失だったとして、兵庫県立龍野高校に通っていた女性(25)と両親が県に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は16日までに、県の上告を退ける決定をした。15日付。
女性側逆転勝訴とし、県に約2億3000万円の支払いを命じた2審大阪高裁判決が確定した。
2審判決によると、女性はテニス部で主将を務めていた2007年5月、練習中に突然倒れて心停止となり救急搬送された。低酸素脳症のため重い意識障害になり、現在も寝たきりで24時間の介護が必要な状態で生活している。
1審神戸地裁は、熱中症だったと認めず、練習内容も「過酷で厳しいものとは言い難い」として請求を全面的に退けた。
だが、2審は、熱中症だったとして学校側の注意義務違反を認定。顧問が出張で練習に立ち会えなかった点を「部員の体調の変化に応じた指導ができない以上、通常よりも軽い練習にとどめるなどの指示をする義務があった」と指摘し、1審判決を変更した。
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【NHK大阪放送局】

最高裁 兵庫県の上告退ける

8年前、兵庫県の県立高校で、部活動の練習中に倒れて重い障害が残った女子生徒と両親が、学校の安全管理に問題があったと訴えた裁判で、最高裁判所が兵庫県の上告を退け、およそ2億4000万円の賠償を命じた判決が確定しました。
平成19年5月、兵庫県立龍野高校で、テニス部のキャプテンだった2年生の女子生徒が部活動の練習中に倒れて意識不明になり、重い障害が残りました。
女子生徒と両親は、学校の安全管理に問題があったと訴え、1審の神戸地方裁判所は訴えを退けましたが、2審の大阪高等裁判所は、熱中症が原因と認めた上で、顧問の教師が長時間の練習を指示するなど、学校側に過失があったとして、兵庫県におよそ24000万円の賠償を命じました。
兵庫県はこれを不服として上告していましたが、最高裁判所第3小法廷の岡部喜代子裁判長は、17日までに上告を退ける決定を出し、兵庫県の敗訴が確定しました。
女子生徒の父親は「学校側に、生徒の安全に配慮する義務があったことが認められ、大変、喜んでいます。この決定を真摯に受け止めて、2度と同じような事故を起こさないように対策を徹底してほしい」と話していました。
一方、兵庫県教育委員会体育保健課は「今回のような事故が2度と起こらないよう、今後とも安全指導を徹底していく」としています。
http://www3.nhk.or.jp/kansainews/20151217/4377991.html
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【NHK神戸放送局】

学校側の過失認める判決 確定

兵庫県の県立高校で部活動の練習中に倒れて意識不明になった女子生徒と両親が学校の安全管理に問題があったと訴えた裁判で、最高裁判所は県の上告を退ける決定を出し、学校側の過失を認め賠償を命じた判決が確定しました。
平成19年5月、兵庫県立龍野高校でテニス部のキャプテンだった2年生の女子生徒が部活動の練習中に倒れて意識不明になり、生徒と両親は学校の安全管理に問題があったと訴えていました。
1審の神戸地方裁判所は訴えを退けましたが、2審の大阪高等裁判所は、熱中症が原因と認めた上で、顧問の教師が長時間の練習を指示するなど学校側の対応に過失があったと指摘し、兵庫県におよそ2億4000万円の賠償を命じました。
県はこれを不服として上告していましたが、最高裁判所第3小法廷の岡部喜代子裁判長は、15日付けで上告を退ける決定を出し、学校側の過失を認め賠償を命じた判決が確定しました。
女子生徒の父親は「学校側に生徒の安全に配慮する義務があったことが認められ、大変、喜んでいます。この決定を真摯に受け止めて2度と同じような事故をおこさないように対策を徹底してほしい」と話していました。
上告が退けられたことについて、兵庫県教育委員会体育保健課は「今回のような事故が2度と起こらないよう、今後とも安全指導を徹底していく」としています。
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/2024376761.html?t=1450342573564

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【11月15日付 朝日新聞デジタル】

被害生徒が担任教諭に提出した連絡帳には、「ぼうげん、ぼう力がすぎます」「先生のしらないところでこっそりとぼくをつねったり」などといじめを訴える文言が並んだ=被害生徒の母親提供

札幌市内の私立中学校の1年の男子生徒(12)が入学直後から半年間にわたって複数のクラスメートからいじめを受け、退学したことがわかった。同校もいじめを認め、いじめ防止対策推進法の「重大事態」として北海道庁に近く報告するとしている。
同校や被害生徒の母親(50)によると、生徒は今年4月に入学し、その直後から同じクラスの男女の生徒数人から繰り返しいじめを受けるようになった。殴られたり蹴られたりするなどの暴力に加え、無料通信アプリ「LINE」で、「こ・ろ・す・ぞ」などのメッセージが送られてきたという。
被害生徒は9月中旬、登校できなくなり、母親にいじめを明かした。母親から相談された同校は加害生徒らへの聞き取りなどを進め、いじめがあったと判断した。
同校によると、加害生徒らは謝罪の意思を示しているほか、同校もいじめを見抜けなかったなどとして謝る方針。主導した生徒を停学処分にし、ほかに関与した生徒らとともに指導するという。
被害生徒は不登校になったころ、自殺をほのめかすなど精神的に不安定な状態が続き、病院で神経症の疑いがあるなどと診断された。10月末に退学し、公立中学への転校手続きを済ませたという。
校長は「担任はふざけているのだと思い、いじめだと考えなかった。生徒と母親には申し訳ない」と話した。
母親は「学校の助けがなく、転校を余儀なくされたことに憤りを感じる」と話した。

■執拗に暴力、担任にSOS出したが
札幌市内の私立中学校で発覚したいじめは、半年もの間、複数のクラスメートによって執拗に続けられた。
被害生徒は担任に「SOS」を出しており、学校側の対応が問題になりそうだ。
被害生徒の母親によると、息子からいじめの存在を打ち明けられたのは9月17日の夜。この日も学校でいじめを受けていた。朝、いじめを主導した男子生徒から背中を強くたたかれ、昼休みには水筒の茶を勝手に飲まれ、顔に吐きかけられた。音楽の授業中、女子生徒からシャープペンシルで何度も太ももを刺されたという。
翌日から被害生徒は頭や腹の痛みを訴えて学校を休んだ。母親はこの日、いじめの存在を学校に知らせた。
母親が聞かされたいじめの実態は壮絶だった。入学式の翌日、すぐ前の座席だった男子生徒から「小学校の時からいじめをやっていた。お前に決めた」と言われ、いじめが始まった。別の生徒もけしかけ、少なくとも男女計8人の生徒がいじめに加担したという。
被害生徒は加害生徒らから殴られるなどしたほか、床に押しつけられて一本ずつ髪の毛を抜かれたこともあった。筆箱を逆さまにして中の筆記用具を床に落とされることが繰り返され、新品の消しゴムを粉々にされたという。
主導した生徒からは「下の下の人間」「(お前は)俺のおもちゃだ」などと言われ、LINEで同じ画像を100回以上送信される嫌がらせも受けたという。
被害生徒は7月、担任教諭に「SOS」を出した。教諭に提出した連絡帳の中で、加害生徒の一人を名指しし、「3回強くたたかれた」「何回もやられているのではっきり言っていいかげんやめて欲しい」「先生のしらないところでこっそりとぼくをつねったり足をふんでみたり」などと訴えた。担任からは「少し厳しく個人的に話します」などのコメントが書かれて返却されたが、いじめは激化したという。
母親は「息子が連絡帳で訴えたのに、担任はなぜいじめを防げなかったのか。相談から2カ月もたつが、学校からは調査結果も知らされていない」と憤る。母親は仕事を辞めて生徒に付きっきりの状態になっているが、被害生徒は精神的に不安定なままだという。(関根和弘)

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【10月30日付 産経新聞大阪本社版】

奈良県橿原市で2013年3月、市立中1年の女子生徒=当時(13)=が自殺したのはいじめが原因だったとして、遺族が市や加害生徒らに計約9700万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が29日、奈良地裁(木太伸広裁判長)で開かれ、被告側はいずれも請求棄却を求めて争う姿勢を示した。
女子生徒の母親(46)が意見陳述し「学校が何らかの措置を取っていたら自殺は食い止められたと確信している。不適切な対応があったことを明らかにして娘の無念を晴らしたい」と訴えた。
訴状によると、女子生徒は同級生から仲間外れにされたり、無料通信アプリLINE(ライン)上での嫌がらせをされたりするいじめを受けて自殺。学校側は友人グループから離れるなどの異変に気付きながら対応しなかったとしている。
また、市教育委員会がいじめと自殺の因果関係を当初否定し、調査委員会のメンバーに市の顧問弁護士を任命。遺族の反発で委員全員を入れ替え、真相解明を遅らせたと主張している。
新たな調査委は今年4月、同級生によるいじめや中傷が自殺の一因とする報告書を公表した。
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【10月30日 毎日新聞奈良版】
橿原の中1女子自殺:市、棄却求める 地裁第1回口頭弁論

2013年3月に自殺した橿原市立中1年の女子生徒(当時13歳)の遺族が、いじめや自殺の防止を学校側が怠ったなどとして市や同級生らに計約9722万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が29日、奈良地裁(木太伸広裁判長)であった。被告側はいずれも請求棄却を求め、争う姿勢を示した。
訴状で遺族は、女子生徒が同級生らから仲間外れにされ、無料通信アプリ「LINE(ライン)」に悪口を書き込まれるなどして精神的疲労が蓄積したと主張。学校側は女子生徒が友達に「死にたい」などと漏らしていたのに、他生徒への事情聴取を怠って自殺のサインを見過ごしたなどとしている。
女子生徒の母親(46)は意見陳述で「どれだけの子供が自死を重ねれば国、社会、教育者が本気で取り組むのか」などと訴えた。【塩路佳子】

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