令和元年6月27日付毎日新聞

「校庭100周走れ」中学教諭を懲戒処分 千葉県教委

千葉県教委は26日、炎天下、男子生徒に校庭を100周走らせる体罰を加えたとして、柏市立中の男性教諭(32)を同日付で減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にしたと発表した。男子生徒は途中で座り込み、熱中症の疑いと診断された。

県教委によると、男性教諭は先月25日、顧問を務めるサッカー部に所属する2年生の男子生徒に対し、前日の小テストでカンニングをした罰として「校庭を100周走れ」と指示。男子生徒は1周約400メートルの校庭を約3時間かけて75周、計30キロ近く走った時点で足がふらつき座り込んだ。この日は気温が30度前後あり、練習を見にきていた母親が男子生徒を病院に連れて行ったところ、熱中症の疑いがあると診断されたという。

県教委によると、男性教諭はほかの部員にも同様の体罰を加えていた。男性教諭は「体罰に該当する認識がなかった」と説明しているという。【秋丸生帆】

 

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令和元年6月10日神戸新聞NEXT

市尼崎高 全校アンケートで34人「体罰受けた」

市立尼崎高の校舎
市立尼崎高の校舎

 兵庫県尼崎市立尼崎高校の体罰問題で、同市教育委員会は10日、全校生徒955人を対象にしたアンケートで34人が「体罰を受けた」と答えた、と発表した。また保護者へのアンケートで、既に教員の体罰が確認された男子バレーボール部と硬式野球部以外に、四つの部活動で体罰があったとの指摘も上がった。さらに、新たに2人の教員が過去の体罰を認める記述をしたことも分かった。

市教委は、男子バレー部の3年生部員が平手打ちされ鼓膜が破れるけがをした暴行を受け、5月下旬にアンケートを実施。この日の総合教育会議で結果を報告した。生徒は大半の917人、保護者は901人、教員は全70人が回答した。

市教委によると、73人の生徒が「体罰を目撃した」とも回答。教員では既に体罰が認定された男子バレー部の監督(51)とコーチ(28)、硬式野球部のコーチ(25)のほか、2人が体罰を認めた。市教委の松本眞教育長は「男子バレー、硬式野球部を中心に体罰を容認する空気があったと思う。子どもの安全を守る学校として極めて問題だ」と厳しい表情で受け止めた。

保護者が男子バレー部と硬式野球部以外に体罰があると指摘した四つの部活動のうち、三つは生徒のアンケートでも記載があったという。

また全校アンケートとは別に硬式野球部員に体罰の有無を尋ねたところ、回答した部員77人のうち、8割以上の65人が30代男性部長の体罰を「見聞きした」と答えた。一方、部長は市教委に対し「記憶にない」と話しているという。監督の体罰を見聞きしたとする部員も1人いた。

市教委は体罰に関する調査を進める一方、今月中にも再発防止を目的に専門家でつくる「有識者会議」を発足させる方針を示した。(大盛周平)

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令和元年5月30日付神戸新聞

市尼崎体罰保護者説明会 謝罪求める声と厳しい指導なくなることへ懸念の声

兵庫県尼崎市立尼崎高校の体罰問題を受け、全校生徒の保護者を対象にした説明会が29日夜、同校であった。桑本廣志校長(58)が謝罪し、市教育委員会が男子バレーボール部の体罰について調査した内容を説明した。

同校では9日、男子バレー部で指導する男性臨時講師(28)の体罰が発覚。部員が10回以上平手打ちされ、一時意識を失って鼓膜が破れるけがをした。18日には硬式野球部でも男性臨時講師(25)による体罰が判明。19日に男子バレー部の保護者向け説明会を開いたが、他の保護者からも要望があり対象を広げた。

同校によると、この日は保護者約400人が参加。保護者からは、男子バレー部の監督(51)に謝罪を求める声が出た。ただ、厳しい指導がなくなるのを懸念する声もあったとしている。母親の一人は取材に「このままでは子どもを通わせられない。切実に体質を変えてほしい」と話した。

一方、女子バスケットボール部で体罰が発覚した西宮市の市立中学校でも29日、保護者説明会があった。ボランティアでコーチを務め、部員2人の尻を蹴った保護者の40代男性について、指導者から外すとの説明があったという。(大盛周平、風斗雅博、小谷千穂、初鹿野俊)

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平成31年3月21日付河北新報

盛岡一高バレー部 部員に体罰の教諭を減給 岩手県教委

岩手県教委は20日、2008年11月に県立盛岡一高(盛岡市)の男子バレーボール部員に体罰を加えたとして、元部顧問の40代の男性教諭を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にした。  県教委によると、男性教諭は当時、2年の男子部員を体育教官室に呼び出して「お前のような人間が大人になると社会を駄目にする」などと怒鳴りつけた。08年7月~09年2月には、同じ男子部員を含む部員4人を平手打ちにした。  男子部員は体罰で心的外傷後ストレス障害(PTSD)になったとして、損害賠償を求めて男性教諭と県を提訴。県に40万円の賠償を命じた仙台高裁の控訴審判決が2月に確定した。  男性教諭は県立不来方高(矢巾町)のバレー部に所属していた3年新谷翼さん=当時(17)=が昨年7月に自殺した問題でも、暴行の疑いで遺族から刑事告訴されている。

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平成31年1月19日NHK首都圏ニュース

都立高校で教諭が生徒に体罰

東京・町田市の都立高校で、生活指導を担当する50代の教諭が1年生の男子生徒に対して顔を殴るなどの体罰を行い、けがをさせていたことが分かりました。 東京都の教育庁は「体罰は許されず、教諭の処分も含めて厳正に対処する」としています。 生徒への体罰が明らかになったのは東京・町田市にある都立町田総合高校です。 東京都の教育庁によりますと、今月15日、生活指導を担当する50代の男性教諭が1年生の男子生徒と言い合いになった際、顔を殴るなどの体罰を行い、生徒が顔の打撲や口の中を切るけがをしたということです。 学校の調べに対し男性教諭は、この生徒から過去の指導について不満を言われたことがきっかけだったとした上で「生徒のことばにカッとなって暴力をふるってしまった」と説明しているということです。 この教諭が、ほかの生徒を含めて日常的に体罰を行っていたという事実は確認されていないということです。 今回の問題を受けて、学校側は体罰を受けた生徒と保護者にすでに謝罪したということで、東京都の教育庁は「体罰は許されないもので、教諭の処分も含めて厳正に対処する」と話しています。 ツイッターには都立町田総合高校で男性の教諭が生徒に暴力を振るう様子を撮影した映像が投稿されています。 生徒を壁際に追いやったあと、顔を平手打ちし、床に倒れた生徒の腕などをつかんで引きずり回しています。 このあと、慌ててやってきた複数の生徒が止めに入りますが、男性の教諭はその生徒たちに対しても「なんだよ」などと大声で叫んでいました。 体罰が明らかになった都立町田総合高校の信岡新吾校長によりますと、生徒と保護者に対しては17日、校長と男性教諭が直接、学校で謝罪したということです。 信岡校長は「教育の場で体罰はあってはならないと再三指導してきたが、このようなことになり、生徒には大変申し訳なく思っている。今後は、心のケアをしっかりやっていくなど誠実に対応したい」と話しています。 東京都の小池知事は記者会見で「体罰は学校教育法で禁じられている行為だが、生徒の模範となるべき教師が怒りの感情のまま、生徒に暴力をふるってしまった。やはり体罰は避けなければならない」と述べました。 そのうえで、「こういう事態が発生したことについて残念に思う。体罰を行った教員に対しては、事実関係を調査して厳正に対処していくと教育委員会から聞いている」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190118/0024115.html

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平成31年1月12日付朝日新聞栃木版

作新ボクシング部監督がパワハラか 平手打ち・暴言など

宇都宮市の作新学院高校ボクシング部の川島弘行監督(43)が、部員へパワーハラスメントが疑われる不適切な行為を繰り返していたことが11日、分かった。学校側が同日、記者会見を開き、パワハラを指摘する投書があり調査した結果、不適切な行為があったと明らかにした。

川島監督は昨年8月に岐阜市であった高校総体(インターハイ)でボクシング部を学校対抗で優勝に導いた。22日に表彰される県高校スポーツ賞の「優秀監督賞」に決まっていたが、同校は辞退を表明した。

同校によると、投書は昨年12月20日に匿名で、同校へ郵便で届いた。川島監督の過去数年の指導の問題点を指摘する内容で、平手打ちや長時間の正座などの体罰や、部員の人格を傷つける暴言、部員を突然大会メンバーから外す、遠征先から部員たちだけで帰還させるといった問題行為が指摘されていたという。

同校は昨年末、部員らに聞き取り調査をしたところ、投書の内容とほぼ一致したという。10日には川島監督からも聞き取りをし、遠征先に部員を残したまま先に学校へ戻る、部員をメンバーから突然外すなどの行為について認めた。一方、体罰については否定したという。

投書では川島監督の父親で元監督、現在は外部コーチの八郎氏(75)の行為にも言及しており、同校は2人を部の指導から外した。近く校内に調査検討委員会を立ち上げ、体罰の有無も含め2人の過去の行動を調べていく。結果については後日公表する。

同部はインターハイの学校対抗で8回の優勝を誇る強豪で、川島監督は2012年から監督に就任。昨夏のインターハイでは同部を20年ぶりの優勝に導いた。(常松鉄雄)

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平成31年1月6日付朝日新聞

(フォーラム)子どもへの体罰:1 しつけと指導

子どもへの体罰しつけ指導

家庭で「しつけ」として、親が子どもをたたく。スポーツでは「指導」として、指導者が選手を殴る。家庭でもスポーツの現場でも、強い立場の大人が弱い立場の子どもたちを、「実力行使」によって言うことを聞かざるを得ない状況に追い込む点で共通性があります。今回はその両者を一緒に考えてみます。子どもに体罰、必要でしょうか?

■暴力に反対/納得いく場合も

朝日新聞デジタルのアンケートに寄せられた声の一部を紹介します。

  • 「幼い頃にテーブルの下で母親に無言でつねられたことは一生忘れません。中学では体育教師が日常的に暴力をふるっていました。自分の子供にも八つ当たり的にたたいたり、しつけ目的で突き飛ばしたりしました。体の痛みはなくなっても、心の傷は長い間癒えません。されたことも、してしまったことも、いつまでも拭いされません。すべての暴力に反対です」(愛知県・50代女性)
  • 「体罰は絶対にしてはいけないと思いつつも、ついカッとなってたたいてしまったことがある。そのときの子どもの悔しそうな顔、自分への自己嫌悪はずっと残っている。他者を大切に、自分を大切にする人に育って欲しいと願いながら、自分の子どもの意思や人格を尊重できずに、時おり、怒りにまかせてたたいてしまう自分の未熟さを自覚している。本当に申し訳ないし、情けないし、直したい」(北海道・30代女性)
  • 「スポーツ界の体罰が取り沙汰されていますが、それと家庭・教育現場における体罰を同じ枠組みで語ることに違和感を覚えます。勝つための指導と、人としてのしつけは分けるべきと思うからです。児童虐待として外部機関が介入せざるを得ないケースもありますが、親の平手打ちが子どもの成長につながる親子関係もあります。生徒の肩に手を置いたり強い口調で叱ったりするだけで体罰と訴えられる教員と、平手打ちをしても生徒や親が問題にしない教師もいます。その違いを無視して『体罰』を画一化し、概念的に議論することは不毛なだけでなく、危険とさえ感じます」(高知県・40代男性)
  • 「中学時代のバレー部では顧問の教師に何度も平手打ちをされました。『お前のせいで負ける』などの悪口を日常的に浴びせられ、性暴力も受けました。高校時代の顧問に言われたのは『俺はお前を殴らない』『楽しんでやれ』と言った言葉でした。その人物は『お前らが楽しんでプレーする姿を見るのが俺は楽しい』と言っていました。非常に対照的でした。私の今の人生観の基礎になっているのは高校時代の顧問に言われた言葉です。体罰は不要ですし、それを行う教師も不要です」(千葉県・40代男性)
  • 「こどもの発達支援に関わっています。教育(しつけ)の方法としての体罰には弊害はあっても益はないと考えます。一方で、親御さんたちは教育のプロフェッショナルではありません。仕事で教育しているのであれば、プロとして適性がないなら辞めることもできるし、仕事をある程度選ぶこともできます。だからプロが行う体罰は断固反対です。しかし、家庭も同じでしょうか。アンケートの選択肢の“絶対”という言葉に強烈な違和感を抱きました」(埼玉県・50代男性)
  • 「子供の頃(小学校低学年)は、叱られる時ゲンコツで一回ゴンというのはありました。必ずお説教とセットになっていて子供心にも『悪いことをしたな』と納得いくものでしたので、それを体罰と言われると違和感があります。それでも『言葉でわかるようになったから、もうゲンコツはしない』と小4ぐらいで親のゲンコツ卒業宣言がありました。今でも『うちの親は叱り方上手だったな』と思っていますが、一概になんでも『体罰』『暴力』というのは違うように感じています」(東京都・50代女性)

 

■虐待へエスカレート

昨年、東京都目黒区で5歳の女の子が、十分に食事をもらえず、親から殴られたり水をかけられたりという虐待を受けていた事件がありました。亡くなった女の子がノートに記した言葉が公表されたことで、事件は注目を集めました。その後も子どもへの虐待事件は相次いでいます。

虐待は、体罰の延長にあると言われます。最初は暴言や、軽い体罰から始まり、深刻な暴力へとエスカレートすることがあるからです。

虐待を減らすため、国は近年、体罰によらない子育てをしようと呼びかけています。しかし、実際には、体罰を認める意識は根強くあります。20歳以上の男女の約6割が体罰を容認しているという調査もあります。しつけのためにはやむを得ないと考える人が多いようです。

法律では、親の体罰は明確に禁止されていません。2016年、しつけを名目にした虐待が後を絶たないことから、児童虐待防止法が改正されました。これにより、監護、教育に必要な範囲を超えて、親が子どもを懲戒してはいけないことになりました。教師については、体罰が明確に禁止されているのに対して、親についてはあいまいです。

こうした中、新たな動きもあります。東京都は昨年11月、体罰禁止を盛り込む条例案の骨子案を公表しました。成立すれば全国の都道府県で初めてです。冒頭の5歳の女の子の死亡事件を検証した専門家らが、体罰によらない子育てを広めるべきだと都に提言しました。都民からも体罰禁止を求める意見が多く寄せられたそうです。(三輪さち子)

■スポーツ界、遠い根絶

スポーツ界における体罰撲滅の動きは、2013年1月が転換期となって本格的に始まりました。

この月、大阪・桜宮高の男子バスケットボール部主将が顧問から受けた体罰などを理由に自殺したことが明らかになったほか、柔道女子の日本代表でも監督らの指導陣が選手に暴力をふるっていたことがわかり、対策が急務となりました。

同年4月、日本体育協会(現・日本スポーツ協会)、日本オリンピック委員会、日本障害者スポーツ協会、全国高校体育連盟、日本中学校体育連盟の5団体が、暴力行為根絶宣言を採択します。同年5月には、文部科学省の有識者会議が、学校の運動部活動の指導で許されない体罰を示したガイドラインをつくり、許されない指導として、「殴る、蹴る」「長時間の無意味な正座や直立」「柔道で受け身ができないような投げ」などを例示しました。各競技団体も指導者研修を行うほか、選手らからの相談を受ける窓口を設置しました。

しかし、「体罰はダメ」の意識はまだスポーツ指導者には行き渡っていません。東京都教育委員会の調査で判明した公立中における部活動中の体罰は、14年度が7件、15年度が9件、16年度が8件と横ばいです。

16年には、福島県の私立高相撲部で顧問がゴム製ハンマーで部員を殴っていたことが発覚。昨年も、体操女子の五輪出場選手をコーチがたたく様子や、高校野球で監督が部員たちを殴る場面の映像が流れるなど、根絶は遠いのが実情です。(編集委員・中小路徹)

南部先生

■密室で一方的に、害しかない 日体大・南部さおり准教授

家庭内とスポーツにおける体罰の共通性について、日体大の南部さおり准教授(スポーツ危機管理学)に聞きました。

まず、絶対的な力を持つ強い大人がやり返せない子ども、生徒に一方的に振るう点が同じです。

次に、密室性。家庭には簡単に介入できません。部活動も学校が閉鎖空間であるうえ、さらに外の目が入りにくい二重構造になっています。

世代間連鎖も共通します。親は育てられたようにしか子を育てられないと言われます。スポーツ指導者も、自分が受けてきた指導のやり方で経験的に教えてしまいます。

そして、速効性。しつけたことを子どもが守らない時、体罰はすぐ効果が出る強制の仕方です。スポーツでも殴れば、生徒は「怒られるのが怖い」と、普段以上の力を出します。指導者からすれば、体罰がないと期待するほどの力を出さないことから「殴らなければわからない」と体罰はエスカレートしていきます。

さらに、される側が逃げられない点。子どもは親に経済的に依存し、外の世界で生きていけません。部活動も、全体の士気が下がるからと、退部が許されない状況になりやすい。退部するとどんな仕打ちが待っているかわからないので、体罰は嫌でも続けるしかなくなります。

家庭で体罰を受けた子どもは、外で困難に遭遇すると、暴力的に振る舞いやすくなります。スポーツでは、体罰でその競技が嫌になることもあり、強化どころか競技人生を潰すことになります。

長い目で見た時、体罰は有害でしかないことをきちんと伝えていく必要があります。

◇来週13日は「子どもへの体罰:2」を掲載します。

◇アンケート「子どもに体罰、必要ですか?」を8日までhttp://t.asahi.com/forumで実施中です。ご意見はsahi_forum@asahi.comでも募集しています。

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平成30年12月2日付朝日新聞

強豪校のバスケ部監督が体罰 「熱中症になれ」暴言も

私立富士学苑高校(山梨県富士吉田市)は1日、部員に体罰を加えたとして女子バスケットボール部の男性監督(63)を解任し、停職の懲戒処分にしたと発表した。

同部は全国高校選手権大会に23回出場した強豪校で、監督は1988年から指導にあたっていた。

学校によると、監督は2016~18年、練習試合でミスなどをした複数の部員の背中やすねを足で蹴ったり、「殺すぞ」と暴言を浴びせたりした。また、夏の屋外でのランニング中には「熱中症になれ」と発言したほか、練習時に至近距離からボールをぶつける行為もあったという。現在の部員は計24人。

11月に匿名の通報があり、調査したところ監督らは体罰を認めたという。臨時の保護者会で経緯を説明した後、記者会見した後藤茂校長は「体罰は許されるものではない。

大変申し訳ありません」と謝罪した。

野球部でも13年、監督(当時56)が体罰をしていたとして、日本学生野球協会から謹慎処分を受けている。(野口憲太)

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平成30年11月28日付朝日新聞

松山商野球部の部長が暴行 部員15人に足蹴りや平手

愛媛県立松山商業高校(松山市)は27日、野球部長の男性教諭(28)が8月以降、部員15人に足蹴りなどの暴行を繰り返していたと明らかにした。同県高校野球連盟に報告し、教諭は部の指導から外れている。

記者会見した宮部隆彦校長によると、教諭は4月に部長に就任。8月初旬から11月上旬まで20回以上にわたり、部員を用具庫や部室に呼び出し、胸ぐらをつかんで押しつける▽足やひざでける▽平手打ちをするなどの暴力を振るった。部員にけがはなかったという。

部員への定期的なアンケートの回答に暴力に関する記述があって判明。暴力を受けた部員や保護者らに謝罪した。宮部校長は「チームを甲子園に連れていきたいという強い思いがあり、思うようにいかないという焦りがあったのではないか」と推し量りつつ、「理由はどうであれ、やってはいけない行為」と話した。教諭は「指示内容と違うことを部員がしたり、

生徒の態度がよくなかったと感じたりしたときにやってしまった。深く反省している」と話しているという。

同校野球部は甲子園で春夏通算7回優勝している。(寺田実穂子)

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平成30年11月16日朝日新聞岩手版 

部活動、精神論から脱却を 生徒の自殺に研究者は

県央部の県立高校に通うバレーボール部員の男子生徒(当時17)が自殺した問題で、遺族は16日、男子生徒の顔にボールを投げつけたとして、顧問の男性教諭(41)を暴行容疑で刑事告訴する。遺族側は行きすぎた指導が自殺につながったと主張しており、県教委は第三者委員会で調査する方針だ。体罰を根絶する動きが進む中、スポーツの現場でたびたび

問題が発覚する背景などを宮城教育大の神谷拓准教授(スポーツ教育学)に聞いた。

――どのような状況で体罰が起きるのでしょうか 体罰やハラスメントが起きる一因として、運動部に精神論を持ち出すことがあげられます。暴力で生徒たちが鼓舞されたり、励まされたりすると考える指導者は少なくありません。

最近の部活動は勝つことが目的化されがちです。公立校にも推薦入試が導入され、競技成績は志望校の合否を決める重要な要素になりました。この勝利至上主義的な環境が「気合を入れる」ための暴力を正当化する要因になるのです。

――なぜ精神論を持ち出すのでしょうか

学校の教科には「学習指導要領」があり、どの程度の時間で何を教えるのかが明記されています。ただ、部活動にはこれがありません。指導者は何をすればいいのかわからない状態で、自身の経験を参考にします。指導者が過去に体罰を受けていれば、生徒たちにも同じことをする可能性があります。

――どうすれば暴力に頼らない指導ができますか

部活動の指導内容を明確にする必要があります。部活動を行うために必要なことを「試合で使う戦術を決める」「用具の準備や管理をする」のように項目別に整理していきます。

顧問や外部指導者など大人が受け持っていたものでも、生徒たちで出来ることは話し合って任せます。定期的に活動を見直す機会を設ければ、部活動で身につけた能力を可視化できます。

――生徒たちと一緒に部活動を運営すれば、体罰はなくせるのでしょうか

具体的な達成項目を作れば、暴力に頼らない指導ができます。部活動は本来、競技の勝ち負けを目的にしたり、精神論をかざしたりするのではなく、生徒たちが組織の自治を経験

する場です。教師とは計画に沿って生徒たちに能力を身につけさせる専門家なのです。

――体罰を受けたらどうしたらいいでしょうか

スクールカウンセラーや自治体の窓口に相談してください。外部の人なのでしがらみはありません。体罰の実態を説明するため、体罰を受けた日を記録したり、その場面を録画・録音したりしておくのも有効です。体罰は絶対にあってはならないこと。決して1人で抱え込まないでください。(聞き手・御船紗子)

かみや・たく 1975年生まれ。宮城教育大准教授。専門はスポーツ教育学、体育科教育学。著書に「生徒が自分たちで強くなる部活動指導」(明治図書)など。

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