平成28年6月7日 岩手日報

同級生少年を家裁送致 矢巾の中2いじめ問題で

 

 矢巾町の中学2年の男子生徒が昨年7月、いじめを苦に自殺した問題で、盛岡地検は6日、暴行容疑で書類送検された、当時14歳だった同級生の少年を同容疑で盛岡家裁に送致した。

家裁は今後、少年審判の開始・不開始を決める。

 送致容疑は昨年6、7月、学校内で男子生徒に数回にわたり暴行した疑い。地検は紫波署から2月26日に書類送検を受け、少年や学校関係者らから事情を聴き、暴行行為の内容や時期などを捜査してきた。南智樹次席検事は「必要な捜査を行い法と証拠に照らして厳正に判断した」

とコメント。家裁は調査官が少年らに面接するなどして調査を進め、裁判官が少年審判の開始・不開始を決める。

 男子生徒は昨年7月5日夜、矢巾町のJR矢幅駅で列車にはねられて亡くなった。学校は同26日にいじめ6件を認定し「自殺の一因と考えられる」とする調査報告書をまとめた。

 生徒の父親(41)は同日、同級生4人を暴行などの容疑で県警に告訴。県警は2月に4人のうち1人を盛岡地検に書類送検、当時13歳の1人を児童相談所に通告した。残る当時13歳の2人は暴行などの容疑に当たる事実はなかったとした。

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 平成28年6月7日 河北新報 

<矢巾中2自殺>同級生を暴行容疑で家裁送致

 

 岩手県矢巾町の中学2年村松亮さん=当時(13)=が昨年7月、いじめを苦に自殺した問題で、盛岡地検は6日、暴行容疑で同級生だった少年=当時(14)=を盛岡家裁に送致した。家裁は今後、少年審判を開始するかどうかを決める。
 送致容疑は昨年6~7月、校内で複数回にわたり村松さんを暴行した疑い。地検は具体的な
非行内容を明らかにしていない。
 村松さんの父(41)が昨年7月、暴行などの疑いで、いじめに関わったとみられる少年4人を
岩手県警に告訴。県警は今年2月、暴行容疑で少年を書類送検、当時13歳だった別の少年を児童相談所に通告した。残る2人は容疑に当たる事実がなかったと判断した。
 村松さんは昨年7月5日、同町のJR矢幅駅で列車にひかれて死亡した。担任とやりとりした
生活記録ノートには「づっと暴力、づっと悪口」などいじめの訴えや、「生きるのにつかれてきたような気がします」といった自殺をほのめかす記述が約3カ月にわたって残されていた。
 学校は調査報告書で6件をいじめと判断し、自殺の一因であると認めた。

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平成28年6月6日 神戸新聞

神戸で学校事故・事件語る集会 国の対応指針議論

 kataru

文科省がまとめた指針について話す京都精華大の住友剛教授=5日午前、神戸市中央区山本通4

  学校での事故や体罰などで子どもを亡くした遺族らでつくる「全国学校事故・事件を語る会」が5日、神戸市中央区ののじぎく会館で集会を開いた。遺族や支援者ら約90人が参加。3月に文部科学省が発表した「学校事故対応に関する指針」をテーマに、専門家や当事者らが意見を交わした。

 指針は事故発生後、学校側が事実関係を整理する調査をどのように行い、情報公開すべきか-などを示している。

 冒頭、有識者会議委員として指針策定に携わった京都精華大の住友剛教授が基調提案。「学校現場でどれだけ読まれているか疑問。従来の対応から変わろうとする人を、学校の中に育てていかねばならない」と話し、指針を学ぶ研修の必要性を指摘した。

 その後、兵庫県高砂市立中学2年だった1998年に部活顧問から暴行を受け、今も寝たきり状態が続く男性(31)の母親(58)=加古川市=らが発言。母親は「行政は縦割り。個々の事案に沿った柔軟な対応が求められる」とし、指針に盛り込まれた保護者と学校双方の話を聞く「コーディネーター」の役割に「大きく期待する」と話した。

 また、学校の事故などを検証する第三者委員会のあり方を巡り、さまざまな視点から意見が出された。

(上田勇紀)

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平成28年6月6日 NHK神戸放送局

 学校事故指針 遺族などが意見

 学校での事故や体罰などで子どもを亡くした遺族などが、5日、神戸市でシンポジウムを開き、文部科学省がことし学校での事故の対応指針を定めたことについて、実効性のある適切な運用を求めました。
「全国学校事故・事件を語る会」が神戸市中央区で開いたシンポジウムには80人あまりが出席し、ことし
初めて、文部科学省が学校での事故の対応指針を定めたことが議題になりました。
まず、指針の策定に関わった大学教授が▼重大な事案は学校側が原則3日以内に教職員などに事情を
聴き取った上で、専門家も調査に入ることや、▼必要に応じて自治体の担当者などがコーディネーターとして派遣されるようになったことを説明しました。
この指針について子どもを失った遺族など3人が意見を述べ、「自殺やいじめに関する法律ができても、
まともな調査は行われてこなかったと感じる。指針を適切に運用するよう声をあげていくべきだ」とか、「コーディネーターを活用して柔軟な被害者支援を実現して欲しい」と訴えました。
主催者の1人で、部活動中の熱中症で中学生の息子を亡くした宮脇勝哉さんは、「実効性の面などで
指針には不十分な点もある。被害者の意見を国に伝え、よりよいものにしていきたい」と話していました。

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平成28年6月2日 中国新聞社

業務致死容疑で中3の担任告発

府中町自殺で広島市議

広島県府中町立府中緑ケ丘中3年男子生徒=当時(15)が昨年12月、誤った万引き記録に基づく進路指導後に自殺した問題で、広島市議が1日、当時担任の女性教諭を、業務上過失致死の疑いで刑事告発した。県警は同日、告発状を受理した。

告発したのは児玉光禎市議(74)=佐伯区。告発状などによると、女性教諭は非行事実を確認するとともに、適切な進路指導をする注意義務を怠ったまま、万引きをしたと決めつけ、私立校への推薦を受けれないとする誤った進路指導を実施。男子生徒に著しい精神的打撃を与えて絶望させ自死に至らせた、とする。

児玉市議は「担任教諭の過失について、けじめとして刑事責任を問うべきだ」と話した。同町教育委員会は「具体的な中身をまだ確認できておらず、コメントできる状況にない」とした。

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平成28年5月29日 河北新報

中1男子が飛び降り自殺 東京・大田区

 東京都大田区のマンションで12日夜、区立中学校に通う中学1年の男子生徒(13)が14階の自宅のベランダから飛び降り、死亡していたことが29日、警視庁蒲田署への取材で分かった。同署は自殺とみている。中学校の校長や担任の教諭から事情を聴いたが、いじめの事実は把握していないという。
同署によると、男子生徒は12日、家族と夕食をとった後に寝室のベランダから飛び降りた。別室のリビングには両親がいたが、気が付かなかった。遺書はなかった。
この日は学校で、スナック菓子を隠し持っていたとして教諭から口頭で注意を受けたといい、蒲田署が詳しい経緯を調べている。

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平成28年5月29日 NHK NEWS WEB

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160529/k10010539421000.html

中学生がマンションから飛び降り自殺か 東京・大田区

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今月12日、東京・大田区のマンションから中学1年生の男子生徒が飛び降りて死亡していたことが分かり、警視庁は現場の状況などから自殺とみて調べています。

今月12日の夜、東京・大田区のマンションの敷地内でこのマンションに住む中学1年生の13歳の男子生徒が倒れて死亡しているのが見つかりました。

警視庁によりますと、男子生徒は学校から帰宅して家族と一緒に夕食をとったあと姿が見えなくなったということす。これまでのところ遺書は見つかっていませんが、警視庁は現場の状況などから男子生徒が14階の部屋のベランダから飛び降りて自殺したとみて調べています。

大田区教育委員会によりますと、中学校の教員などから聞き取りをした結果、これまでのところいじめやトラブルなどは把握していないということです。警視庁は男子生徒が死亡した詳しいいきさつを調べています。

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平成28年5月18日 朝日新聞本社版夕刊

「教員指導8時間、直後に自殺」 高1遺族が大阪府提訴

  大阪府立東住吉総合高校1年の男子生徒(当時16)が自殺したのは、教員による8時間にわたる行き過ぎた指導が原因だとして、遺族が府を相手取り、7788万円の国家賠償を求めて大阪地裁に訴えを起こした。18日に第1回口頭弁論があり、府側は請求を退けるよう求めた。

 訴状によると、男子生徒は昨年5月15日午前10時ごろ、授業中に立ち上がって私語をしていた別の生徒を注意し、もみ合いになった。教員らは男子生徒を別室に連れだし、先に手を出したことを認めたとして反省文を書かせ、この日のうちに停学5日の方針を決めた。男子生徒は午後6時ごろに帰宅を許されたが、約30分後に南海高野線の踏切に立ち入り、電車にはねられて亡くなった。

 遺族側は、教員らがトラブルの経緯を踏まえずに暴力事件として約8時間にわたって反省を強いた▽ひどく落ち込んでいる様子の男子生徒を1人で帰宅させた――と指摘。学校側は男子生徒の自殺を防ぐ義務を怠った、と訴えている。

 府教育庁は「生徒が亡くなったことは重く受け止めているが、原告の主張には事実と異なる点があり、裁判で明らかにしていく」とのコメントを出した。

■祖父「真相知りたい」

 「学校で何が起きたのか、明らかにしたい」。北陸地方に住む60代の祖父は提訴した理由を語った。

 男子生徒は昨年5月、自分の誕生日に合わせて帰省し、帰り際に「夏休みにまた来るよ」と笑顔を見せた。しかしその9日後の夜、母親から電話で死を告げられた。5時間かけて遺体が安置されている警察署にたどり着き、同級生に暴力を振るい、指導を受けていたようだと聞いた。

 「まさか。あの子が暴力を?」。学校側に何度も説明を求め、経緯の一部がわかった。別室での指導で男子生徒は「ビンタをした」と話したが、授業をしていた教員は男子生徒が別の生徒に手を出した場面を見ていなかった。また、教員から「お母さんに言う」と告げられ、男子生徒が表情を曇らせていたこともわかった。

 指導の際に書かされた「振り返りシート」では、「性格は暗め、これと言った個性はなし」と自己分析していた。祖父は「追い詰められていたと感じた。一人で帰らせなければ、死ぬことはなかった」と話すが、学校側は「指導に瑕疵はない」と主張したという。

 祖父は初孫の顔を見るため、幼いころから毎月のように大阪に通ってきた。言葉を覚えると、「僕はおじいちゃんの宝物」と言った。運動は苦手だったが、中学では剣道を続け、たくましくなったのがうれしかったという。裁判ではトラブルを目撃した同級生らにも話を聞きたいと思っている。「家族の時間は止まったまま。あの子の名誉を回復してやりたい」(阿部峻介)

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平成28年5月17日 共同通信社

品川、いじめ「見られず」と学校 中2女子飛び込み

 東京都品川区の東急大井町線荏原町駅で、いずれも13歳で中学2年の女子生徒2人が電車にはねられ死亡した事故で、2人が通っていた区立学校が16日、臨時保護者会を開き、教員による生徒への面談などの結果、2人に関するいじめや生徒同士のトラブルは「見られていない」と報告した。

 品川区教育委員会によると、学校として今後、原因究明のための面談を行う予定はないが、生徒の心のケアは続ける。

 保護者会では原因に関する質問が出たが、校長が「学校生活に起因するという情報は入っていないのが事実。

ご遺族も分からないと困惑している」と答えたという。

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平成28年5月17日 朝日新聞東京本社版

中2の2人死亡「いじめなし」 品川区立中が調査

  東京都品川区の東急大井町線荏原町駅で9日、同区立中学校2年の女子2人が列車にひかれ死亡した事故で、2人が通っていた区立中は16日、保護者会を開き、原因について「学校生活に起因するという情報はなかった」と説明した。同級生らから教員が聞き取った結果といい、追加調査は予定していないという。

 警視庁の調べによると、2人のかばんの中にはメモがあり、「死にたい」などと書かれていた。区教育委員会によると、聞き取り調査は同学年の生徒全員らを対象に実施。いじめや校内でのトラブルの情報は確認されなかったという。

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平成28年5月15日 南海日日新聞

指導死「知れば防げる」

    遺族らが札幌でシンポ

指導死シンポ南海新聞

札幌市で開かれた「指導死」のシンポジウム=14日午後

教員の行き過ぎた指導をきっかけに子どもが自殺に追い込まれる「指導死」を知ってもらおうと、各地の遺族が札幌で14日、シンポジウムを開き、子どもを亡くした10人の親が「過去の事例を知れば防げる」「先生は、子どもに気づきを提供するような指導を」と再発防止に向けた思いを語った。

主催した「『指導死』親の会」代表世話人で2000年に長男を亡くした東京都の大貫隆志さん(59)は「1952年から2015年にかけ、指導死と考えられる自殺や自殺未遂は、表面化したものだけで83件ある。このうち平成に入ってから62件だ」と警告。

きっかけとなる事柄は大半が言葉による指導で、暴言やどう喝、冤罪型の決めつけ、指導中に1人にするなど10種に分類
できるとし「教育現場で子どもへの厳罰化が強まっているのではないか。子どもの尊厳を守るため、十分配慮して欲しい」と訴えた。
長崎市立中2年だった息子の雄大さん=当時(14)=を04年に亡くした福岡県宗像市の安達和美さん(54)は、広島県府中町の
中3男子が昨年12月、誤った万引き記録に基づいて進路指導を受けた後、自殺したことに触れ「子どもの犠牲が続いていることを残念に思う」と言葉を絞り出した

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平成28年5月15日 北海道新聞

指導死「真実知りたい」
札幌の保護者らシンポ

行き過ぎた生徒指導で子どもが自殺に追い込まれる「指導死」問題を考えるシンポジウムが14日、札幌市北区で開かれた、出席者は
「学校は子どもの安全安心の場でなくてはならない」と訴え、問題解決や再発防止を訴えた。
北海新聞シンポ
指導死の原因についての考えを語る大貫さん
 自殺でわが子を亡くした全国の遺族でつくる「『指導死』親の会」が主催し、市民ら約40人が参加した。
高校1年の息子が自殺したという札幌市の母親(49)は、息子が部活動で他の部員とトラブルになった際、顧問から]方的な叱責を受けたと指摘。「信じていた学校に裏切られた。息子の死の事実が知りたい」と訴えた。
学校が、生徒の死後に行った在校生へのアンケートを保存期間前に廃棄したことにも触れ「教育現場の隠蔽体質を変えなければ再発防止は防げない」と主張した。
親の会の会員ら道内外の9人も自らの事例などを説明。会の代表世話人の大貫隆志さん(59)=東京=は配慮を欠けば、子どもを追い詰める結果になる」と強調した。

 

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